第415話 インカ料理
日本から持ち込んだ米はなくなり、インカ料理となっている。
補給船が待ち遠しい。
おにぎりが食べたい。
米から代わった主食はジャガ芋、とうもろこしだ。
ジャガ芋は寒い季節に踏み踏みして寒風にさらして干した保存食。
とうもろこしはカラカラに乾かした保存食だ。
米は想定していたが小麦粉文化がないのは意外だった。
パンの変わりが、とうもろこしから作った薄いパン。
トルティーヤだ。
そこに魚介類中心に煮込み料理を巻いて食べたりする。
牛や豚は一般的でなく、リャマや大きなネズミを食べたりする。
鶏も一般的ではなかったようで、こちらは船に乗せてきたのを増やして賄う。
桜子がインカ料理と和食を融合させ、日本人好みに改良し兵士たちからも不満は聞かれない。
食は人間にとっては大事だ。
トマトや唐辛子などの原産地なだけあり、少し色が鮮やかな料理。
お酒はとうもろこし原料の口噛み酒のチチャだった。
本場のポップコーンと共にファナ・ピルコワコが作ってくれたチチャを飲む。
そんななか、
「うわ、やっと来た、サツマイモ!」
いも料理の中で、ようやくお出ましした甘い妹・・・・・・芋が、出てきた。
「サツマイモやっと見つけた。これちょっと融通してもらえないかな?日本に送りたくて」
と、ファナ・ピルコワコに言うと、
「もちろんで ございまする だんな様」
と、言ってくれる。
食糧改革の要にしたいサツマイモ。
農業改革担当奉行である真田幸村もインカ人から栽培を聞き始めていた。
サツマイモ、ふふふ、これで茨城名物の干しイモ作れるぞ。
サツマイモは甘味がありお初達にも好評だった。
せっかくなので、なんとか残った牛の乳を使いスイートポテトを作ってあげると、
「うわ、甘い物もつくれるのですか?」
と、お初達は喜んでくれたので、先日「苦い」と言われてしまったカカオ豆を使ってチョコレートを作ってみる。
ん~これはちょっと失敗だな。
思った物にならず薬を口にしているみたいだった。
まぁ、チョコレートのカカオ含有率80パーセントとかのチョコレートが平成でも流行っていたが、あれもなかなか苦味が強かったが俺のはさらに苦かった。
クリームとかが必要なのだろうか?流石にそこまでは知識がなく残念だ。
ただ、抗酸化作用云々を前に言ったのでお初達は老け防止の薬として食べていた。
女性は気になるのね。
まだ、若いのに。
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