第388話 常陸出撃準備

 俺は織田信長に新型南蛮型鉄甲船の造船を頼み、一度鹿島城港に戻る。


軍備を整える為だ。


高速輸送連絡船で真田幸村も樺太から呼び戻す。


力丸はすでに安土城からの知らせで武器弾薬・保存食や長い船旅に必要な者や、選りすぐりの兵を準備していてくれていた。


それを船に積んでる間に俺は一人、鹿島神宮に戦勝祈願をするため参拝し、長い夕暮れで暗くなりかけている参道を歩く。


すると、人影が見えた。


それは俺がよく知る甲冑を着る者。


和式愛闇幡型甲冑(わしきあいあんまんがたかっちゅう)着用したお初だった。


「私もついて行くんだからね。勝手に一人で参拝して顔も見せないで行こうとなんてさせないわ」


「今回は死闘になる戦、それでも来るのか?」


「覚悟の上よ。それに姉上様に、見張りも頼まれたしね」


「はははっ、流石に戦場で側室は増えないだろ」


「それがわからないのが真琴様じゃない。それと、お体か実は弱い真琴様、食事担当に桜子、精力剤担当の小滝、通訳のラララも乗船を名乗り出たわ。みんな、命を真琴様に預けるって」


「そうか、わかった。その命預かろう。俺自身じゃ健康管理も出来ない男だからな」


と、言うと和式愛闇幡型甲冑(わしきあいあんまんがたかっちゅう)着用した、桜子、小滝、ラララが仮面をあげた状態で現れた。


「皆、頼むぞ」


「「「はい」」」


「あっ、甲冑揃えるついでに真琴様のも新調したから」


と、お初。


鹿島城の広間に向かうとその甲冑は鎮座していた。

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