第346話 動物園
常陸萌陶器大量発注、食糧の手配、左甚五郎大工集団手配、移住希望家臣家族手配、武器弾薬手配などを力丸、茶々に任せる中、俺は慶次と茨城城城下の北東湿地帯の外郭に来ている。
「慶次、ここに水堀の郭を一つ頼む、動物達が逃げ出さないようにな」
「あっ、あの腹に袋があるなんとも歌舞いている生き物のためにですね?武丸様がカンガルーに乗ろうと奮闘していましたが」
「あっ、うん、武丸には注意しといた」
武丸は自分より大きな生き物には乗りたいとの変な性格を持っているみたいだ。
ウォンバットは彩華・仁保・那岐・那美がお気に入りらしく、いつも追いかけ回しているし、陸ガメには北斗が乗っていた。
陸ガメ、オーストラリアにはいなかったような気がするが、いつ船に乗せたかな?とは、思ったがパプアニューギニア島西側を織田信長が占領したときインドネシア諸島の住民達が贈り物にしてくれた奴らしい。
のそのそ動く陸ガメを北斗は気に入ってるみたいだ。
「こいつら暖かいのを好むから、城から温泉の排水を引いて地中に管を入れて温めてやってほしい」
「わかりました。さっそく作りましょう」
北東外郭には三ヶ月後には希望した物が出来上がる。
そこを領民に解放する。
ただ、毎日何百人も押し寄せると動物達もへばってしまうので、一日おきに50人限定予約制で見学をさせる。
予約はあっと言う間に三年先まで埋まった。
動物達の世話は女子学校生徒に基本的にはまかせるのだが、意外にも武丸は率先して干し草を運んだり、糞を片付けたり小さい体ながらに自ら率先して働いていた。
「父上様、もっと連れてきて下さい」
「ははははは、あぁ、良いとも、珍しい生き物がいたら連れてこよう。カンガルーに蹴飛ばされるなよ」
と、見ているとだけをの後ろにピッタリ付いている太郎と次郎が何やら守っている様子。
蹴られそうになる瞬間、太郎が武丸の襟を掴んではうしろに倒し、次郎がカンガルーを威嚇していた。
良いコンビネーションだ。
「父上様、私は可愛いのが良いです。モコモコしたの」
「私もモコモコしたのが良いです」
と彩華と仁保が言う中、北斗は陸ガメの大量オシッコに驚き泣いていた。
生き物と子供、教育にはやはり良いのだろう。
優しい心が育つかな?
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