第336話 オーストラリア大陸上陸

 俺が目指すはオーストラリア大陸ケアンズだ。


パプアニューギニア島、マダン付近を攻めている織田信長と離れビスマルク諸島の海域を抜ける。


地名などは本当ならまだないのだが、俺が覚えている地名、海域名だ、今更新しく名前を付けることは考えてはいない。


珊瑚礁の群生地、グレートバリアリーフの綺麗な海を南下し目指すはケアンズ。


なぜここを目指すか?


単純だ、一度来た事があるからこそその地を選ぶ、ケアンズの湾の中にあるアドミラルティ島をがある。


島周辺が川に囲まれた土地、天然の要害に出来ると考えたからだ。


「上陸の準備をせよ、小船に移り上陸する、お初も付いて来たければ甲冑を身に着けよ」


和式愛闇幡型甲冑を身に着けさせる。


桜子と梅子は船で待たせる。


「皆野者よく聞け、御大将自らの御言葉である」


と、宗矩が上陸しようとする兵を集める。


「上陸に際して注意事項を申し付ける。煙を焚き虫を追い払え、蚊などに刺されぬよう注意をせよ、蛇に気をつけよ、猛毒の毒を持つ蛇も多い、また蛙も日本にいたときのように食べようと思うな、こちらも毒がある可能性もある、兎に角、勝手に生き物を食べようとしてはならぬ、また、これが一番の重要事項、原住民を無闇に殺したりしてはならぬ。俺の目的はこの大地の統治ぞ、よくよく考えて行動せよ」


と、上陸をしようとする兵に言い渡し小船に乗ろうとする。


もちろん、宗矩もだが


「宗矩は下船するな」


「え?なぜにございます?」


「宗矩には宗矩だからこそ頼みたい仕事がある。これを見よ」


俺はオーストラリア大陸を詳しく記憶を呼び起こしながら書いた地図を渡す。


「今はこの東の地に上陸をする、宗矩には西の地の良きところに向かい占領、砦を築いて貰いたい」


「なぜこのような地図が書けるかがわかる私でないと駄目と言うことですね」


「あぁ、気が付いているのだろ?」


「はい、まぁ、その」


「このような地図は最高機密にも近い、俺のもっとも信頼出来る家臣の一人宗矩だからこそ任せられる。わかるな?」


「はっ、わかりました。この宗矩期待に応えられるよう砦を築いて御覧にいれましょう」


「すまぬがその地で、南蛮から来る船からこの大地を守ってくれ、しばらくは住んで貰うことになると思うが」


「お任せください」


俺は宗矩に8隻ある南蛮型鉄甲船のうちから3隻を任せ、西の地の占領を命じた。


キンボルトン付近を目標にするように命じて。


オーストラリア大陸占領、何をもって日本とするか、それは東西南北に砦・城を築き実行支配する。


それが俺の計画だ。

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