第300話 300話突破特別編・平成・常陸!時代ふしぎ発見!!第三弾

《タイムパラドックスにより私たちが知る世界とは全く別の世界線の日本の平成の、とある土曜の夜の国民的クイズ番組。この番組もまた、タイムパラドックスと言う不確定な物で連続した時間線なのかも不明な番組である》



「皆さんこんばんは、本日は来年から国営放送で大海ドラマとしては史上最長となる毎週3年間放送することが決まった異例の人物、常陸藩初代藩主黒坂真琴の謎に迫りたいと思います。本日の回答者は3000回まで出場するまで頑張るとおっしゃられている白柳鉄工さんと野村真人君、そして今日は特別ゲストとして、大海ドラマに黒坂真琴の正室、茶々の方様役に決まった黒坂真琴御本人の幼なじみで、飛ぶ鳥を落とす勢いのアイドルとして、また女優、俳優として御活躍している、お三方に来ていただきました。久慈川萌香さん、森蘭丸役に決まった結城智也さん、森力丸役として御出演される高萩貴史です」


と、芸能界生き字引の存在、年齢不詳の白柳鉄工さんと、これまた謎の年齢不詳、若くも見え幼くも見える野村真人さんの間に座らせられた、三人をテレビは映し出していた。


「お三方は黒坂真琴、いや、黒坂真琴さんとは幼なじみだと言う事でしたが、どう言った印象をお持ちですか?」


と、マッチョなダンディー司会者が聞くと、


「弟のような存在でした。小学校の社会の授業で同じ名前の歴史上の人物がいると、からかわれたときは泣いていました」


と、萌香が言うと、


「あっ、確かにあんとき泣いてたな。でも、俺たちが慰めたんだよな」


と、智也が貴史を見ると、


「あっ、妻が何人もいる日本史史上最強ハーレムを持った男と同じ名だから羨ましいくらいだ、って言ってやったのを覚えています」


と、言うと観客から高萩貴史に笑いの声と冷たい視線が入り乱れて送られていた。


「まさか、真琴君が修学旅行で消えて、タイムスリップしていたったって後から知って驚きでした。でも、泣き虫だったけど強くて少しだけ不思議な力を持っていたから、今考えると納得します。女には優柔不断だったのは感じていました。私にもアプローチしていましたが、あの修学旅行で同じグループだった、佳代ちゃんの事も好きだったみたいだったので」


と、萌香が続けると、


「磯原佳代さんは、今や世界的物理学賞を受賞するのでは?と言われていますね。黒坂真琴のタイムトラベルの謎を突き止めようとしている科学者として有名ですから」


と、白柳鉄工さんが助け船的に発言していた。


「では、お友達に日本史史上最強ハーレムと評価されてしまっている、黒坂真琴の謎に迫りたいと思います。時代ふしぎ発見!!」


ベテランミステリーハンター竹外さんは、鹿島神宮の大鳥居に立っていた。


「本日は三回目の特集という事で、すでに謎はないのでは?と思われるでしょうが、鹿島神宮の社殿の修復中にとんでもない物が発見されました。多くの妻・側室を持っていたとされる、黒坂真琴を裏付ける物的証拠、それはなんと『夜伽交代制誓約書』こんなとんでもない物が発見されるなど誰が予想していたでしょう。しかも、この誓約書はただの誓約書ではないのです。では、ここで問題です。この誓約書、どのようなに約束されていたのでしょうか?」


と、ベテランミステリーハンター竹外さんは鹿島神宮の大鳥居の前から問題を出した。


「夜伽交代誓約書となる物が見つかりましたが、この誓約書、守らなかったらどうなるか?と言う問題です」


と、マッチョなダンディー司会者が出題をすると、回答者は司会者に質問をしていた。


「誓約書なのですから、何か罰則があるわけですよね?」


と、白柳鉄工さん。


「はい、それを当てていただきます」


「針千本飲ます的なですか?」


と、野村くんがとぼけ顔で言うと、


「それでは、答えを聞いているみたいではないですか」


と、司会者は呆れていた。


幼なじみの三人は早くも答えを書き始めていた。


白柳鉄工『腹を斬る』白マッチョ人形を賭ける。


久慈川萌香『神仏から罰を受ける』赤マッチョ人形を賭ける。


結城智也『出家して寺に入る』白マッチョ人形を賭ける。


高萩貴史『即身仏になる』白マッチョ人形を賭ける。


野村真人『あそこを斬る』赤マッチョ人形を賭ける。



と、答えが出そろうと、マッチョなダンディー司会者は野村君に、


「あそことは?」


と、言うと流石にベテラン回答者、長年テレビに出続けるだけあって不適切発言はしなかった。


「男性器です」


と、言うとスタジオにいる男性が青ざめていた。


「正解はこちらです」


と、ベテランミステリーハンター竹外さんに画面は移り、


「本日は、この番組が世界で初めて公開することとなります。ご覧ください。この誓約書なんと、神文血判で書かれているのです。神文血判とは約束を守らないときには神仏から罰を受け地獄に落ちると言われる誓約書なのです。陰陽師だったと言われている黒坂真琴らしいと言えばらしい誓約書ですね」


と、再びスタジオを映し出すと、マッチョ人形は久慈川萌香のだけが残され他の回答者の人形は消えていった。


「久慈川萌香さん大正解、他の方ボッシュート。いや、久慈川萌香さんは見事に当てましたが、お二方も近からず遠からずの答えでしたね」


と、マッチョなダンディー司会者言うと、


「真琴は神仏を敬ってましたからね」


と、思い出を遠くに見ているように言う、高萩貴史。


「陰陽師の力は本物だったので神仏は大切にしていましたね。夏休みや冬休みには山に籠もってましたから、その力を利用してなのかわかりませんが、ある祭りで馬が暴れたとき、真琴は呪文のように唱えたかと思うと不思議と馬は静かになったんですよ。それを周りで見ていた、よく知りもしない奴らは「中二病」とか言って馬鹿にしてましたけどね。俺たちは知っていたので馬鹿にはしなかったんですが、あいつは空気を読むっていうのか、『茨城の暴れ馬』なんて訳のわからない、あだ名がつけられても笑っていましたよ」


と、結城智也も懐かしむように遠くを見るようにカメラを見ていた。


「おっと、ここでまさかの謎が解明されましたね。これは番組史上初ではないですか?まさか、スタジオで黒坂真琴七不思議の一つ、黒坂真琴が織田信長に初めて名乗った名の謎が解明されるとは・・・・・・」


と、いつも冷静沈着でにこやかな笑顔をしているダンディー司会者は驚いていた。


この放送は世界各国に、ニュースとなり報道され、それが話題となり20××年正月から放送が始まる大海ドラマ『萌え萌え副将軍』は世界で放送されることが決定した。


その大海ドラマは、平均視聴率80パーセントと言うとてつもない数値を出す話題作となった。





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