第204話 側室交代勤務
俺には正妻の茶々がいる。
そして、現在4人の側室、お初、桜子、梅子、桃子。
お江が俺の倫理観から16歳までは(仮)の側室。
毎夜、お江を除いた5人が子作りのため寝所を交代で共にしていたが、茶々が妊娠し4人の交代サイクルに変わった。
そんな中、夜だけでなく最近では風呂まで一緒に入ってくる。
茶々が妊娠するまでは、湯編みを着て背中を流す程度だったが最近はすっぽんぽんで風呂に入ってきては求める。
俺は朝一回、夜一回入浴したいのだが・・・・・・。
風呂で朝晩一回ずつ、そして寝所で・・・・・・。
いくら若いからって1日3回は無理だ。
しかも、寝所だと何回も求められる。
小広間に5人を集めたが、お江もいつも通りにじゃれついてくるので6人。
「あのだな、毎日毎日、朝夕晩と何回もは体に堪えるから、やめて」
と、真面目に言うと。
「私も御主人様の子供を授かりとうございます」
と、桜子が言うと皆が首肯く。
「だから、夜はするけど風呂は勘弁して、風呂はゆっくりしたい」
「ですが、お江様が16になられたら側室になさるのでしょ?それまでに子種を頂かねば」
と、梅子が身を乗り出して言う。
「ん?お江が入っても1日交代日数が変わるくらいだし駄目なん?」
「だって、お江様が側室になられたら私たちより、お江様ばかりになるんでございましょ?」
と、桃子まで身を乗り出して言う。
「みんなのマコを独り占めなんかにはしないよ」
と、俺の首を後ろから絞めてる、お江が言う。
「あのだな、お江がこうやってじゃれてるのは遊びなんだから、それとこれとは違うから。お江を正式に側室にしても、お江ばかりに首ったけになったりはしないから、俺は側室に皆をしたときから平等に扱ってきたつもりなんだけど」
「ですが・・・・・・」
と、3人は同じ表情で歯痒そうにする。
「では、約束させましょう。真琴様はあの義父上様に神文血判の約束ごとを書かせたほど神仏を尊んでます。夜伽の順番を守るよう神文血判に記し約束すれば皆も信用するでしょ」
と、茶々が言う。
「姉上様、名案ではございますが、そのようなことを神様に誓うのはいかがなものでしょう?」
と、お初が言う。
「夜伽の順番を分け隔てなく守るってのを神様に誓うってなんか、凄いこと茶々は言うな」
「嫌なのですか?真琴様、このままでは朝夕晩続きますよ」
茶々の鋭い視線を久々に見た。
「ゲフッ、ゲフッ、ゲフッ、それは困る、わかった書いて約束するから、皆は知っているはずだが、神仏の御力をお借りする俺は、神文血判の約束ごとは絶対、だから、俺が約束する以上、皆も夜だけと約束してもらう」
「よろしいですね、皆」
と、茶々が言うと皆は頷いた。
俺は神文血判用の紙に、
『夜伽の順番は堅く守る。
正妻、側室分け隔てなく子作りに励む。
誰か、一人に固執する事はしない。
鹿島神宮、武甕槌の御神に誓う。
大納言黒坂常陸守真琴』
と、書いて血判した。
側室達は側室達で、
『子作りは夜だけと約束し鹿島神宮、武甕槌の御神に誓う』
と、神文血判に名前を列ねて書いた。
うん、こんな約束をするのに神様、武甕槌神に誓うなんて、武甕槌様に迷惑な気がする。
荒ぶりそう。
申し訳ありません。
その日から、夜伽だけになったが回数を決めなかったのは悪かった。
なかなか眠らせて貰えなかった。
結局は辛い。
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