第201話 200話突破特別編・平成・常陸!時代ふしぎ発見!!第二弾

《タイムパラドックスにより私たちが知る世界とは全く別の世界線の日本・平成のとある土曜の夜の国民的クイズ番組》



「皆様こんばんは、本日は安土幕府の副将軍として安土幕府を支えた常陸藩初代藩主、黒坂真琴の生涯に迫りたいと思います。いやー驚きですね、まさかタイムトラベラーだったとは、白柳鉄工さんも実はタイムトラベラーではないのですか?」


と、マッチョなダンディーな司会者がテレビ業界生字引のような存在のレギュラー回答者に聞いていた。


「あら、そうですわね~って、タイムトラベルできるなら結婚してますわよ」


と、笑いながら上品に冗談を言う。


「野村君は学生時代にタイムトラベルして戻ったほうが良いかとは思いますが」


と、童顔おじさんにマッチョなダンディーな司会者が冗談を言う。


「そんなこと言わないでくださいよ、これでもパーフェクト20回出してるんですから」


と、とぼけ顔で言う。


「2000回が近いのに20回ですからね。もう少し勉強したほうが良いかと思います。

エイヂさんは、お休みですね。

タイムトラベル出来たなら増毛はやめておいたほうが良いですね。

法隆寺から謎の手紙、常陸藩初代藩主黒坂真琴の手紙が発見されて10年、新たにスマートフォンと共に撮影録画された記録媒体が発見されました。

初めはいたずらかと思われた品でしたが、世界最高科学技術組織である常陸工業技術研究所の解析により、失われていたデータを復元し、ありとあらゆる方面から解析した結果、そこに映っていたものは間違いなく1590年前後のものだと証明されました。

これは世界の科学者が納得した結果であり、映画や合成動画ではないのが証明されましたね。

それはあの、茨城城の築城の様子や南蛮型鉄甲船艦隊による関東の乱殲滅戦が映っていた事が証明の要因になりました。

オーパーツと言って良い存在の一通の手紙から始まった、黒坂真琴列伝、ついには21世紀の物であるスマートフォンの発見、世界は今この残された映像に注目を集めています。

日本を世界最大国家として築き上げた安土幕府初代将軍の織田信長の写真や動画にも驚かされました。

世界の文化発信基地となっている、美少女萌文化の発端となる城を築いたのはこの黒坂真琴だったのです。

今日は、そんな『萌城・茨城城』を築いた副将軍・黒坂真琴の謎に迫りたいと思います」


「時代ふしぎ発見!!」


ベテランミステリーハンター竹外さんが茨城城の大手門に立つ。


「今日は、修復され完成当時と同じ彩色として再び輝きを取り戻した茨城城の大手門、鉄黒漆塗風神雷神萌美少女門に来ております。世界で初めて世界貴重文化財に登録されただけの事はありますね。見てください、この名工・左甚五郎作の彫刻を素晴らしいですね。まるで生きているようです。なぜ黒坂真琴はこのような美少女を門に刻んだのでしょうか?」


第一門目のクイズは『世界貴重文化財』第一号となった、茨城城の大手門、鉄黒漆塗風神雷神萌美少女門の設置の理由だった。


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当の本人はそんな未来が訪れる事は知るすべはなかった。


黒坂真琴が撮影した動画映像は300年と言う長い歴史を過ぎていたが奇跡的に復元がなされた。


それは、名工左甚五郎が作った収納箱が外気から接触を封じ、劣化を最小限にしていたからだった。


動画は編集され映画化、世界で観たことがないと言う者はいないのではないかと言うくらいに上演され、『タイムトラベラー萌副将軍・黒坂真琴』は世界で一番有名な人物になった。



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