第164話 萌え萌え
左甚五郎の身分は侍大将と同格とし、年間一両小判80枚(8000000円)で雇うこととした。
うちは俺の現金収入のほうが自由度が高いので、領地の支給より現金支給のがほうがよい。
ちなみに、森力丸、前田慶次、真田幸村、柳生宗矩は織田家から直接支払われており関与していない。
聞くところによると小大名クラスの収入はあるらしい。
俺が伊達輝宗から預かるという形で雇っている、伊達政道は俺が直接雇っているため、やはり現金で支払っている。
政道にも家臣がいるとのことなので一両小判150枚(15000000円)で雇っている。
左甚五郎には仮住まいとして城内の侍大将クラスの屋敷を与え、俺が今描いている物を待ってもらっている。
「政道、絵が書けたから甚五郎を呼んで」
「はっ、かしこまりました」
甚五郎に俺の執務室まで来てもらう、この絵は完成するまで誰にも見せられない代物、特にお初に見せたら飛び蹴りが飛んでくるのが想像できる。
「失礼いたします。殿様、彫る物の絵が出来たとか」
「ああ、やっと書けた。これを見てくれ」
「な、なんです?この、おん・・・・・・」
「ば、馬鹿、声がでかい、誰にも聞かれてはならぬ、特にうちの茶々達に見つかったら絶対に反対される」
「いやいや、それは、その、はい、間違いなく」
「だろ、で、これを新しく作る城の大手門に彫ってほしいのだが」
「えぇぇぇぇぇ!こっこれを門にですか?」
「そうだとも、左右に一体ずつ」
「作れなくはありませんが、このような物初めてで」
「失敗したら、また作ればよい、失敗した、思っていたものと違くても咎めたり、腕を切り落とすとかは絶対にしないから安心して」
「はい、わかりました。しかし、これを門に彫るとなるとせっかくなので「魔除け」といたしまして、このようにいたしませんか?」
と、甚五郎は自分の持っているスケッチブックみたいなの物にさらさらとイメージしている物を書きだした。
「おっ、おーーぉ、甚五郎もなかなか好き物か?」
「とんでもねぇ、ただ美しいものが好きなだけで」
「そうか、この絵なかなか良いな、しかし、もう少し服の面積は少なくして腹を出したほうが良いな」
「こうですか?」
再びさらさらと書きだした。
「おー、良い、良い、臍が重要なんだよ、臍が見えるか見えないかが、萌えるぞこれは」
「燃えては駄目では?城なのですから」
「その「燃える」ではないんだな、まあ、それは良いとして、これで彫ってくれ、この絵図に俺の署名、判を押せばもし見つかっても甚五郎が咎められることはないだろうから」
と、俺は甚五郎が書いた絵図に『大納言黒坂常陸守真琴許可』と署名し判を押した。
「では、常陸には前田慶次が築城奉行に行ってるから、慶次に頼んで必要な資材、人ではあっちで揃えてもらえるかな」
「はい、すぐに行って始めさせていただきます」
と、言って甚五郎は常陸に旅立った。
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