第101話 100話突破特別編・平成・常陸!時代ふしぎ発見!!
「皆様こんばんは、本日は1585年1月10日、征夷大将軍になり琵琶湖を中心に幕府を開いた、安土幕府初代将軍、織田信長の謎多き軍師、常陸藩初代藩主、黒坂真琴に注目したいと思います。
鉄工さんは、もちろんお会いしたことがおありかと思いますが」
と、マッチョなダンディーな司会者がテレビ業界生字引のような存在のレギュラー回答者に聞いていた。
「あら、そうですわね~って、そこまで長生きしてませんから」
と、笑いながら上品に冗談を言う。
「野村君は知っていますか?黒坂真琴」
と、童顔おじさんにマッチョなダンディーな司会者が聞く。
「えぇ、流石にお名前は学校でも習いましたし、最近話題になりましたよね?」
と、とぼけ顔で言う。
「エイヂさんは、お休みですね」
「法隆寺から謎の手紙、常陸藩初代藩主黒坂真琴の手紙が発見されて3年になりましたね。
驚愕の内容で話題になった手紙には、安土幕府時代に、あるはずもない『タイムスリップ』『パソコン』『美少女フィギュア』『美少女抱き枕カバー』『コミケ』『オンラインゲーム』『黒ギャルの写真集』の言葉がありました。
発見された黒坂真琴の手紙は、他に残る文献と文字鑑定も一致、炭素測定においても紙や文字に使われた墨、封印されていた箱が安土幕府時代の物であることが証明されました。
これはタイムスリップをしたという証拠なのでしょうか?
オーパーツと言って良い存在の一通の手紙で、アインシュタインの相対性理論を全否定される結果になりましたね。
しかも現在、副首都である茨城県には茨城県立北常陸高等学校が存在し、黒坂真琴は5年前の修学旅行で失踪した人物の名と一致し、文字鑑定、手紙に残された指紋鑑定も一致したのです。
今日は、そんな「本能寺の乱」突如現れた軍師・黒坂真琴の謎に迫りたいと思います。
時代ふしぎ発見!!」
と、国民的クイズ番組に特集されていた。
◆◆◆
〈タイムパラドックス発生により平成の姿、日本の姿は別物〉
◆◆◆
副首都の茨城県鹿島にある、黒坂家は君主政体安土幕府が立憲君主民主制に移行し廃藩後、日本政府後見役参議と言う役職が代々継承される家であった。
黒坂家当主で真琴の祖父の黒坂龍之介は武芸百般、日本政府の重鎮、そんな家に政府は謎の解明に強力を要請した。
最初は孫の恥じと出し渋っていたが、帝の勅命が同じく日本政府後見役参議筆頭の織田信成から言い渡されると、
黒坂龍之介は、お国のためならと黒坂真琴の部屋に残されていた『パソコン』『美少女フィギュア』『美少女抱き枕カバー』『コミケの本』『オンラインゲーム』『黒ギャルの写真集』を提供した。
パソコンには小説投稿サイトに投稿していた、ハーレムラブコメライトノベルが残されており、とても下手な文章で読めたものではなかったが政府が解析したのちに、プロの小説家が編集改稿して出版され世界中で翻訳される大ヒットとなった。
アニメ化、映画化20作がシリーズ化放映され全米どころか、全世界がハーレムラブコメライトノベルに感動の涙を流した。
黒坂真琴は高校生時代、作家志望だったため知らないところで大ヒット作家になり、世界的一番権威ある賞を総嘗めした。
どうして平成から天正にタイムトラベルをしたかの謎は解明される事はなく、今まで信じられていた物理の法則は不正確なものと言う結論だけを残した。
黒坂真琴の『パソコン』『美少女フィギュア』『美少女抱き枕カバー』『コミケの本』『オンラインゲーム』『黒ギャルの写真集』は、重要文化財に認定され、国立科学博物館で展示される。
それから10年、黒坂真琴の話題が下火になったころ再び法隆寺から耐衝撃性スマートフォンが発見された。
鉄の漆が塗られ、抱き沢瀉の家紋と揚羽蝶の家紋の蒔絵が施された頑丈な箱に入った耐衝撃性スマートフォン。
本体は流石に起動はしなかったが、残されたデーターカードには、戦国時代の写真や動画が残っていた。
これが再び、世界中を混乱させる。
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