第33話 リバーシー
織田信長の姪、お市様の娘の浅井三姉妹、茶々、お初、お江は度々遊びに来る。
ほぼ毎日。
鬼ごっこが多いが最近は寒くなってきたので、室内での遊びとなる。
貝合せ、百人一首、おはじきみたいなものを三姉妹は持ってきたが、だんだん飽きてきた。
俺は囲碁や将棋をしない。
ルールすら知らない。
何か新しいテーブルゲームをと考えたのは、やはり定番のリバーシー。
力丸に碁盤のます目を大きくしたものと、裏表の色ちがいの石を作って貰えないか頼むと、そのくらいの事が出来るものは安土の街中にいっぱいいるらしい。
楽市楽座のお陰で人、商人、等々集まっているらしい。
二週間程で完成する。
ます目の数を指定していなかったのは失敗だった。
30×30の盤面が作られてしまった。
元々、リバーシーの盤面って何×何数だったのかな?
しかも、台座、碁盤のあの重たい分厚いやつ。
うん、リバーシー竜王戦とか始めちゃう?七冠?
駒も白黒じゃない、無駄に豪華。
表面が赤漆に金の龍の装飾に、裏面が黒漆に銀の鳳凰の装飾。
なぜにこうなってしまった。
これ平成まで残ったら絶対に重要文化財級の品になるよ。
リバーシーなのでルールは単純で三姉妹はすぐに覚えた。
駒数が多いため勝負がつくのに時間がかかるが熱中する三姉妹。
意外にも、茶々がハマっていた。
しかも、何回かやっただけなのにコツを掴んだらしく茶々は俺より強くなってしまった。
俺はお初とは勝ったり負けたり。
お江にはあっさり勝てるのでたまにわざと負けてあげた。
力丸と慶次と宗矩も始めると、宗矩>慶次>力丸の勝率になった。
俺が宗矩とやると宗矩は必ず負けた。
宗矩と茶々が勝負すると宗矩が勝った。
あ!俺、気使われてる。
気付いてしまうとなんかむなしかったがこれが主従なのだろうか?
この超豪華リバーシー、なんか、話題になってしまって、安土城で流行する。
そうなると、たまに出入りするようになった今井宗久が商品化して売り出す。
やはり、俺が開発者だからと売り上げから1割りを支払うと言う申しで、なんか屋敷の倉がどんどん貯まっていくんだけど。
うん、本来の開発者様の茨城県水戸市の長谷川様、ごめんなさい。
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