　大學の授業料を滯納して一ヶ月が過ぎたので、大學の財務課に相談に伺ふと、待つてくれるさうだ。安心した。でも申し譯ないので、夏のうちには拂はなければならないだらう。

　詩を書ひてゐる。未だ未完成ながら、そこそこの出來が期待出來る。

　ずつとずつと摑んで離さぬ

　花のかほりの君の影

　そつとそつと愛を囁けば

　其の白い頬に色が差す

　とてもきれい

　誰にも知られぬ儘

　心の中に見へてくるよ

　君への想ひ強いけれど

　素直な聲も知つてゐるから

　惡くはないよたゞ忍ぶ戀

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