Aimer

作者 蒼原悠

12

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★★★ Excellent!!!

ノスタルジーに浸れて読み心地の良い作品でした。
同じような題材の小説は多くあるのかもしれませんが、こういう作風の上手い人は何故か、読まずに文面を目に入れた時点でぱっと、その小説の中の静謐や郷愁感が伝わってくるように思います。まさしくそういう小説です。
で、このタイプの主人公の感覚を見ると、どうあっても「この子の感情はどういう決着がつくのか」と気にしてしまう、そういう楽しみ方が必ずあるので、ネタバレをせずに言いますけど、やっぱり心に結構なダメージは与えてくるなぁと思います。
これは何故か一行目でさえ、前を向いている瞬間さえも与えられた感じがあります。
こういう小説に惹かれます。

★★★ Excellent!!!

主人公の少女は、容姿も頭脳もなにもかもが人並み。常に微笑みを絶やさず、人の喜ぶ言葉もちゃんと言える、ごく普通の子です。けれど、彼女は何故かひとりぼっちでした。友達だと思っていた人とも、好きだった人とも、家族とも、いつのまにか距離ができているのです。

虚しい。悲しい。堪え難い感情を抱え泣いていた彼女に、ある日、ひとりの男の子が声をかけます。そして言うのです――君の力になりたい、と。

この作品は、孤独を抱えた少女の内面を丁寧に描いたヒューマンドラマ。彼女が出した結論に、私は深く胸を打たれました。