Let's手術!


実際手術をしたのは、その直後ではなかった。

やたら、親戚が集まってた記憶があるから、夏休みくらいかな。

当初の予定よりちょっと早まったか、変わってないか、

そんなもんだったように思う。

だって、手術室の空きうんぬんを最初に話していたのだからね。


手術のちょっと前から再入院。

今度は、開腹するので、ちゃんとした入院。

もちろん不正出血は続いている。

入院はしているものの、ナプキンは手放せない。

臭いもまだある。

1回看護婦さんがタンポン入れてくれたこともあったかな。



手術までは、とにかくいろんな説明があった。

麻酔医から、執刀医から、

顔おぼえらんねーよってくらいの医者が

代わる代わる来て、

今回するのはこういうアレで、、と

説明をしてったり、

何か不安なことはないですか?とか言っていった。


中でも印象に残ってるのが、麻酔医だ。

一通り、全身麻酔で、うんたらかんたら、と説明が終わった後で、

好きなアーティストはいますか?と聞かれた。

なんか関係あんのか、と思うと、

麻酔が効くまで、リラックスしてもらうために、

好きなCDかけてあげますよ、とのこと。

そんなんしてくれんのか!!!!

花にベートーヴェン聴かせると元気になる、みたいなもんだな、と思った(全然違う

素直にB'zが好きです、というと、

自宅にあったと思うんですよねー、とのこと。

家からもってくんのか!すげぇ!!と、小さく感動した。




あと、これも忘れてはいけない、下剤だ。

開腹する前に、腹の中のものを全て出さないといけないので、

とにかく下剤を飲まされる。

2リットルの液体を2時間で、と書いてる人がいた。

私は、粉を渡されて、

2リットルの水を1本?か2本買ってきて、(うろ覚え)

それに溶かして、明日の朝まで全部飲んでください、と言われた。

スポーツドリンクに近いといえば近いんだけども、

私はそうはとてもじゃないけど思えなかった。

なんか変な独特のキナくさい臭いがする。

おいしくない。

飲めたもんじゃない。

看護婦さんがベッドにやってくるたびに、

減りませんねー、がんばれ!って応援してくれるのだけども、

だったらてめーがのめえええ とずっと思っていた。

結局、夜までに飲めたのは半分くらいで、

仕方なく、朝にやる予定だった浣腸を一つ増やすことで事なきを得た。

マズイ水を全部飲まなきゃいけないくらいなら、

喜んで浣腸を受けて立とうじゃないか、という心境だった。

病気になったときの人間の心理って、恐ろしいですね。


翌朝、2回浣腸された上で、

手術着に着替える。

紙で出来たペラペラの服とも呼べないような一枚の紙。

先述したように、親戚が多く来ていたので、

中に何も着てないのが、透けて見えるんじゃないかと、

少し恥ずかしかった覚えがある。

朝に浣腸(何回もごめん)されただけで、

それ以外は何もされてないので、

普通に歩けるというのに、なぜか車椅子で手術室へ。

頑張ってね!と声をかけられるんだけど、

頑張るのは医者ですよーと思う。

普通に恥ずかしかったんだろうなぁ、きっと。


手術室に行くと、

あ!!!CDがかかってる!!!!

持ってきたんですか?と聞くと、

はい、家からー。と。

麻酔なんて、正直、勝手にかかるんだろ、と思うけど、

こういうことされるとやっぱり気持ちがいいね。

麻酔は横になって、背中から打たれた覚えがある。

刺された時?は痛かったけど、

ほどなくして、眠りにつく。

すぐは効かないんですねー、馬用3本とかでいいですよー

とか言いながら、落ちていった。

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