第30話 宝探し!その4


レイモンドさんの声で、皆がレイモンドさんの周りに集まった!

レイモンドさんが、宝箱の中身を見せてくれていた。

宝箱の中身はと言うと、鍵と地図が入っていたのである。



【此れは、この城の隠し扉の鍵と部屋の地図じゃろう?】

「何で城の中なのに、地図が必要なんですか?」


【城主しか知らない隠し部屋で、もしも城主が死んだりした時に、

            残された親族に解る様にしたのじゃろうな?】

「なるほど!此処の城主は、人を信用していなかったと?」


【ま~そうなるかの?城主が人を信用して居なかったお蔭で、

            儂等が美味しい思いが出来るんじゃからの!】

「そうでした。」



地図には、地下3階と書かれていたのだ。まだまだ先は長そうである。

今が、2階の城主の執務室みたいだから、これから1階に下りる階段を

探さねばならないのである!


城主の隠し部屋を出ると、直ぐに骸骨兵と遭遇するも、難なく乗り切った

のである!連携も上達して行ってる様だ。


1階には、これと言って対した物も無く、直ぐに地下に続く階段も見つけられた!

地下1階には、武器庫・衛兵詰め所・食料庫・倉庫等があったが、別に対した物は無かった。武器庫の武器も殆どは、使えなくなった武器ばかりであった。


倉庫では、古い魔道具なのがあったが、何に使うかも不明だったし、古すぎて作動

しない可能性もあったので、階段の側に置いて来たのである。帰りに持てる様なら

拾って帰ろうとレイモンドさんが言ったからである。


地下2階は、牢屋・倉庫・兵士の詰め所しかなかった?地下3階に続く階段が無かったのである!隠し階段になっている可能性もあるので、念入りに此の階は探す

必要があったのである。


此の階の敵は、ゾンビが3体・骸骨兵が4体・レイスが5体出ただけだった。

どれも直ぐに退治できたので、被害は1つもないのである!

倉庫が妖しいと思ったのか、レイモンドさんは念入りに探している。


箱の残骸を退けたり、壁を叩いてみたりしたが、何もないようであった。

そうなると、倉庫には隠し階段は無いのかもしれない!

残るは、牢屋と兵士の詰め所だけだ。レイモンドさんは、そちらに向かうようだ。


兵士の詰め所にも何も無かった!そうなると残るは牢屋だけだ!牢屋に向かおう!

牢屋の中にも何も無い!これは、どう言う事なのだろうか?まさか何も無いのか?

それか地下1階から、地下3階に続く階段があるのか?


その事を俺は、レイモンドさんに進言したらレイモンドさんも、その可能性があると言い出したので、地下1階まで戻る事になった!


地下1階には、武器庫・衛兵詰め所・食料庫・倉庫があった!

此処のどれかの部屋に隠し階段があるか?俺だったら、人目に付かない武器庫か

倉庫を選ぶな!兵士の詰め所には人が居るから、出入りしてれば解ってしまう!

そうなると、人目を避けれる倉庫・武器庫・食料庫のどれかだろう?


まず一番最初に倉庫から探してみる!箱の残骸や床・壁などを探すがない!

その次は、武器庫だ!ここも無し.....ならば食料庫なのか?

食料庫を探すけども、何も見当たらない?おかしい!何故に隠し階段が無い?


1階のホールまで戻って着ていた!此処でレイモンドさんが、ある事に気付く!

右側の突き当たりの部屋の下には、地下室はあったかと聞いて来たのだ!

確かに、地下の作りと地上の建物の位置は、場所が違っていたのである。


その部屋に入ってみた、殺風景な部屋であったが、此れと言って目新しい物は

無かったのだが、アンが前も見ずに飛んでたら、壁に激突したのである。

その激突した壁が、音を立てながら崩れだしたのである。


此処が隠し階段の入り口なのだろう!下から気味の悪い音が聞こえてきている

だが進まねば、お宝は発見出来ないのだから進むしかない!

この部屋から地下3階までは、直通の螺旋階段になっている様だ!


5分も降りれば、地下三階に着きそうだが、地下三階には何かが待ち受けている!

慎重に降りて行っている、出会いがしらの戦闘だけは避けたいからだ。


地下3階に着くまで、敵の姿はなかった。気味の悪い音しか聞こえてこない!

階段が終った先は、少しだけ広くなっている空間があったのだが、そこに敵の

姿があったのだ!


その敵の名は、ファントム!知能を持った霊体で、魔法も使ってくるアンデットだ

皆は一度、階段の上まで下がり作戦会議をはじめた。


「ファントムって強いの?」

『知能がある分、他のアンデットより厄介じゃな!』

〈リッチと同じくらい厄介な敵だね!〉

【ファントムの弱点は。顔の部分に仮面があるじゃろ!それが弱点なのじゃ】


「仮面が弱点なんですね?それなら魔法で壊せるかな?」

『ファントムに魔法は効かんぞ!打撃が中心の攻撃になる!』

〈そうなると!ボクとレオンしか攻撃出来ないのかな?〉


『そうじゃな!それしか無いじゃろうな!』

「それならば、レオンとアンで会心の一撃狙いで倒すのが良いかもね!」

それしかないだろうね!

〈ボクの鞭で倒してあげるよ!〉


【鞭で動きを封じて、その好きにクロスボウの矢で仕留めるのはどうじゃろう?】

≪それだぁ!≫


「作戦は、こうよ!私とヨハン爺さんが、最初に囮になってから、

     アンが敵の動きを止める!その後にレオンのクロスボウで仕留める!」

≪解った!≫



こうして作戦も決まったので、ファントムとの決戦に臨むアンジェ達であった。



まずは、ヨハン爺さんの弓で牽制射撃をする、そうして敵が迫ってきたら

アンジェから叙霊魔法を放って撹乱!撹乱した所にアンの鞭がファントムに

纏わり着いたのである!


最後は俺の攻撃でファントムが倒せる、はずだったのに、そうならなかった!

戦いは、何時も思い通りに進むはずもなく、時には敵が強すぎる時もある。

そんな時もある!


そんな時は、敵に拘らずに!撤退だぁ~~~~!

逃げろ~~~~~~!


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る