第27話 宝探し!その1 


{スカファーディ町にて}


冒険者ギルドに皆で来ている、それは当然、美味しい依頼を求めての事だ!

路銀は、多い事に越した事はないからだ。


アンジェ何か良い依頼はあった?

「んっ.....Eランクの依頼はっと.....」

『この町は、平和なのかの?』

〈平和だとボク達の役目もないね!〉


そんな事を2人は、話していたら行き成り、アンジェが皆を呼んだのである!


「ねぇ~此れ観てよ!これこれ!」

どうしたんだよアンジェ?

『美味しい依頼を見つけたのか?』

〈どれ~見せて見せて!〉



アンジェが持って来たのは、不思議な依頼書であったのだ!

書かれていた内容は、こうだった!


【此の町の地下に財宝が隠されている!見つけ出した物には、

 褒賞と見つけた財宝の1割を依頼料として払おう!それか、

 私の護衛をして宝探しをするなら、護衛料として銀貨1枚を支払う!】


胡散臭い内容の依頼であった!今時、宝探しの依頼だなんって

あるのかと考えてしまったよ!



アンジェまさか、この依頼を受けるんじゃないだろうね?

「えっ!?駄目なの?面白そうだもの!」

〈アンジェこの依頼しようよ!〉

『依頼を受けるなら、護衛で参加した方が無難じゃな!』



3人は依頼を受けたい様であった。俺は面倒そうだから、

この依頼は見なかった事にして、違う依頼を受けたかったのである!



「この依頼を受けるわよ!いいわね?」

≪は~い!≫




......................................................




{依頼人の屋敷に到着!}



屋敷に到着してから、執事の人に事情を説明したら、応接室に通されたのである。

そして待つこと、1時間後に依頼人が現れた!


初老のお爺さんで、今にも教師してますって感じを漂わせていた!

眼鏡が中々に似合う、ナイスガイな紳士だ。髪の毛は少し白髪があるね!

身長は高くて、ガッシリした体型だが、顔が厳しそうなのが残念な感じだった。


【レイモンド・ライアンズと言います。今回の依頼を受けてくれて助かります!】



そう言うと、レイモンドは依頼の内容を説明しだしたのである。



此の町は、元々、古城跡の上に建っている町なのだ!

かなり昔に、此処の領主の古城があって、長雨のせいで城が

土砂に埋まってしまい、掘り出す事さえも出来なかったそうなのだ。


町の下水道の工事をしていた時に、偶々たまたま古城の一部を

掘り当ててしまったのが、切っ掛けだそうだ!


その外壁を調べる内に、昔あった古城の事が解って、発掘をしたい

と考え、冒険者ギルドに依頼を出した言う訳だそうだ。


正直に言うと、俺はそんな事を考えないで欲しかったと思う!



「なるほど!依頼の内容は解りました!此方としても護衛として

                    依頼を受けたいと思ってます。

【護衛だけでも助かりますよ!ところで叙霊魔法は習得してますか?】


「叙霊魔法ですか?治療魔法は習得してますけど、叙霊は習得してません。」

【それなら私が、お教えしましょう!習得が出来たら発掘に出発しましょう!】



レイモンドさんが言うには、治療魔法が使えるならば、叙霊魔法や解毒魔法を

覚えるのは簡単だそうだ。この際だから、アンジェには色々と覚えて貰おう!



{叙霊魔法を習いだして、10日が経っていた!}



アンジェ叙霊魔法は、どんな調子なのかな?

「叙霊魔法も大分覚えたわよ!後ね解毒魔法も覚えたんだから!」

『これなら、明日にでも出発できそうじゃの?』

〈えへへへ!ボクも魔法を覚えたよ!〉


≪えっ!?≫


「どんな魔法なのよ?」

〈植物のツタを使って、扉や宝箱のカギを開ける解除魔法だよ!〉

『ほぉ~!あれを覚えたのか!やるではないか。』

ヨハン爺さんは、その魔法を知ってるんだ!


『勿論じゃ!儂も魔力さえあったら、使えるんじゃぞ!』

「魔力切れで、使えないなら意味は無いわ!」

〈ぷっくくくく〉


『なんじゃとぉ......ふぅんににに』

ヨハン爺さんには、精霊の弓があるでしょ。


『それもそうじゃの!儂には弓があるのじゃ!』

〈精霊の弓ってゴーストとかには、効き目が凄いよね!〉

≪そうなの?≫


『なんじゃ~お主等は知らなかったのか?精霊の弓には神聖な物じゃからな!』

〈もしも、お爺ちゃんが弓を使えなくなったら、ボクが使ってあげるよ!〉


「アンって.....今回の探索では、カギ開け係りじゃないの?」

アンは役割はあるけど、俺の役割って無いような?


「荷物持ちで、良いんじゃないかしら?」

そんな.....荷物持ちなの?......

『レオン!儂の荷物を持ってくれ!』

〈ボクの荷物もお願いね!〉



俺は荷物持ち.....前衛から後衛に移って、荷物持ち!

あぁ~この依頼は嫌いだ!大嫌いだ~!



「レオンさぁ~何か言たそうな目をしてるわね?」

そんな事は無いよ!大丈夫!俺は荷物持ちを頑張るからね!


「そうなの?何か言うなら早めに言ってよね?」

うん!アンジェありがとうね!




......................................................




{レイモンドの屋敷の庭にて}


【それでは皆さん!準備も出来たので出発しましょうか!】

「レイモンドさんは、レオンの前に居てくださいね。」


【解りました。レオンさん宜しくお願いしますよ!】

此方こそ、お願いします!


「ではぁ~出発するわよ!」




{こうしてパーティ「子猫」の宝探しが始まったのである!}

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