第25話 アンジェの過去


アンジェ少しは落ち着いたかい?「うん、レオンありがとう!皆もありがとう」

『水臭いの!仲間じゃろうが。』〈アンジェ.....〉みんながアンジェの事を心配

している、今までアンジェが取り乱した所を見せた事がないからである。

それだけ、アンジェは俺達の前では、パーティリーダーとして気を張っていた

のかもしれない。不意にアンジェが会話を始め出した。


「私の家はね、先祖代々の貴族だったのよ、これでも侯爵家のお姫様なのよ

 

 信じられる?気が強くて、口調も男性ぽいけど、元々がそんな性格では

 

 なかったの、家の.....貴族同士の争いが事件がだ切っ掛けったのよね。

 

 私の家は、国王様にも覚えられる程の名門だったは、その国が出来る時

 

 私のご先祖様も凄く尽力されたと聞いてる。そんな名門侯爵家の娘が

 

 何でこんな場所に居るかですって?名門貴族同士の権力争いが起こったのよ

 

 第一王子派の私の家と第二王子派の相手貴族達、此処までは何処の国でも

 

 良くある話よね?でも相手が多すぎたのよ.....第一王子派は私の家と侯爵家が

 

 もう1つだけだったの、そのもう1つの侯爵けの嫡子と許婚だったのよ。

 

 そして、ある日に国王様が病気で崩御されたの.....毒殺されたって説もあったわ

 

 そこからは、内戦みたいな物よ!暗殺・奇襲・闇討ち・何でもありになったのよ

 

 第一王子は、家督を継ぐ資格を有していたから、第一王子派の貴族達は油断して 

 いたの......悲劇は突然訪れたのよ、即位式の前夜に第一王子の館に集まっていた 

 

 第一王子に貴族達、2つの侯爵家とその一族ね!そこに第二王子が私兵とその取


 り巻きの貴族達と共謀して襲ってきたの、もう地獄絵図のようだった..... 


 逃げるもの・抵抗する者・抵抗できない女子供に至るまで、殺されたわ....


 私達家族も、そこで父と母が殺されたの、私は妹と執事で逃げたのよ!

 

 許婚は、その時に目の前で殺された.....その後は逃げて逃げて、逃げ回ったわ


 他国の身内を頼った時もあった、でも誰も助けてはくれなかったのよ。


 そんな旅をしてる時にでも、執事のパトリックは私達に生きる術を教えてくれた


 パトリックが居なかったら、私達は直ぐに死んでいたでしょうね。


 ある日の事よ、私達が野営をしていた場所に、国王に即位した第二王子の兵士達

 

 が遣って来たのよ、私達を捕まえるためにね。私はその時に薪拾いにから帰って

 

 きたの.....どうにも出来なかったわ.....パトリックは私は死んだと嘘を言った後に


 斬られたのよ!妹は攫われたわ.....私は妹を探して回ったの......何年もね。


 その時に知ったのだけど、殺されたはずの許婚は重症だけど生きてた見たいね


 そして、向こうの家の者に何処かに隠されたって言う噂だった。


 これは嬉しい話だったけど、悲しい話も聞いたのよ.....妹が奴隷商人に売られたっ 

 て言う話をね、どうしても、奴隷を見ると妹じゃないかって思ってしまってね。


 顔をみたら違うのは解るのよ!解るけど.....気持ちと体が別々なのよ今の私はね!


 妹を見つけ出したい、でも手がかりもない...あるのは奴隷ってだけなの。

 

 それとレオン.....貴方にあげた名前は、私の婚約者の名前よ!レオン・ラサル


 ラサル侯爵家の次期当主になる人だったのよ。もしかしたらラサル侯爵家の生き


 残りの人が見つけてくれるのかも知れないと思ってあげた名前だった。


 ごめんねレオン......全ては私の我が侭なのよ......ごめんなさい.......うぅぅぅぅ.......




泣かないでアンジェ、名前の無いオレに名前をくれて、嬉しかったんだよ。

名前を付けてくれて、ありがとう!死ぬまで大事にするよ!この名に恥じない行動でね。そして妹さんを探すのを俺も手伝うよ!『儂も忘れるでないぞ!当然、手伝うからの!嫌とは言わせぬぞ小娘よ!』ヨハン爺さんは、一言多いんだから!

<ボクはアンジェが大好きだよ!だからボクが好きで手伝うんだからね!>お前もか

2人とも一言が余分なんだよ!


「ありがとう.....ありがとう.....」



{3人でアンジェを抱きしめている。}


おはよ~アンジェ!良く寝れたかい?

「おはよう.....レオン!昨日はありがとう.....」

(んっ!2人はまだ寝てるな!)


実はねアンジェ.....キミに言わないと悪い事があるんだけど.....

「なによレオン?」


あのね実はね.....アンジェ......俺は......

<告白なのか?言うんだレオン!男の子だろ!>

『アンよ、儂にも見せよ!』


ヒソヒソ.....ヒソヒソ.....


何を聞き耳を立てているんだ!

≪ばれたか!≫


「何なのよ~レオン?」


2人とも待てぇ~~!

≪嫌だよぉ~~!儂は関係ないぞぉ~!≫


「おかしなレオンね?何だったのかしら?」



{アンジェの辛い過去を吹き飛ばしてくれる、

        元気一杯な仲間達が、アンジェの側に居るのだ。}



「馬鹿やってないで、町に出発するわよ!」

≪は~い・うむ!・さぁ~出発だぁ~!≫



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