第18話 ボクの名は.....

ボクは、ニンフ族ネーレーイス集落の出身

名前はアン=クリスティン・アルヴェーンって言うんだよ。


可愛い名前でしょ?正直に言ってごらんよ!可愛いってね。


性別はね、此れでも女の子なんだ~恥じらいの多いお年頃なのだ。

ボクは、何故か封印されていた見たいなんだけど、悪さとかはしてないよ。

何時も良い子だったし、親の言い付けも守っていたよ。


封印が解かれる前の記憶を思い出してみよう.....


朝起きてから、朝食を食べた後に家を出かけてたんだけど、

その後に、何かがあった様な~無かった様な~?

何処に出かけたのかな?お友達の家に遊びに行ったのかな?


思い出せない.....何かがボクの記憶の邪魔をしてるみたいだ...

思い出そうとすると、何か靄な様な物が頭の中に掛かるんだ、


何故なんだろう?誰かに狙われたのかな?ボクは可愛いからね...

可愛いって罪だよね!犯罪に巻き込まれる率が高いよね。

その内に記憶が蘇るかもしれないし、今は何も考えないようにしよう

だって、考えても頭の中に靄が掛かるだもの!


話は変わるけど、ボクの封印を解いてくれた人達って、どんな人達なのかな?

悪い人なのかな?それとも良い人達なのかな?まだ良く解んないよ。


同じ植物系精霊のおじちゃんが居るから、悪い人達ではないのかもしれない。

もし悪い人達なら、ボクの精霊魔法でやっつけちゃうもんね!

精霊魔法は、得意なんだよ!それなりに強力な魔法も操れるんだ。


でも.....ボクの杖は何処なの?杖が無くなってるんだ......困ったよ。

誰かボクの杖を知りませんか?ボクが封印されてた時期は千年位ぽい

その位の時期に失くしたんだろうけど、見つかるはずも無いよね.....

あきらめよう、何か違う物で代用するしか道はないよね。


でも、魔力の水晶は欲しかったな、アレがあれば魔法が撃ち放題だもんね!

魔力が枯渇する事もないし、何回でも魔法を使えるんだよね。

欲しいな魔力の水晶、あの女の人間から奪うか?いや.....そうなったら

あの爺さんとバトルになりそうだ.....ボクが爺さんに勝てるのか?


あんなほうけてる爺さんに、ボクが負けるはずが無いよ!

勝てる!勝てるよ!よし.....実行に移そうかな.....んっ?


ボクの家に連れて帰ってくれるの?


そうなんですか?ありがとう!


ボクね!良い子だから悪さとかしないよ。


さっきの顔は何って?怪しかったって?何も企んでないよ?


本当だよ?信じていいよ!


ボクは凄く良い子なんだ(ドヤ顔)


怪しいって......酷いボクの事を信じてくれないの?


あわわわ.....御仕置きは勘弁してくだい......


痛い!痛いよ.....お尻をデコピンしないで!


もう魔力の水晶を狙いませんから、許してください御姉さま!


あううううう......


レオンってイケメンな子が助けてくれなかったら危なかったよ!


ふん!人間の分際で、顔が少し良いからって調子に乗らないでよ。


いたい....御姉さま痛いです....あう!


きゅ~~~~



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



「このチビっ子精霊、魔力の水晶を狙ってきたわよ!」

『けしからん!簀巻すまきにして川に流そしてしまうのじゃ!』

止めてあげてよ!


「レオンはロリコンなの?このチビッ子に優しいわね?」

ち....違うよ!俺はアンジェの方が好みだよ!


「えっ.....誰も貴方の好み何って.....聞いてないわよ......」

『そんな話は帰ってからしてくれんかの?』

う....うん.....アンジェの馬鹿!


「こっちも恥ずかしいわよ!」

俺だって恥ずかしいよ!


『解ったから!今は、その話ではないぞ!』

≪ごめんなさい≫


〈ボクを簀巻きにして川に捨てるって正気なの?〉

『あぁ~正気の沙汰じゃよ!』

「貴女が悪さをするからでしょ?自業自得よ!」


〈みんな嫌いだ~ボクを苛める!〉

『ちょっと待とうか?逃げるんじゃないぞ?』


{逃げようとしたアンをヨハン爺が、頭から鷲掴みにした。}


「何逃げようとしてるのよ。」

逃げるのは良くないよ?ちゃんと話し合おうね。


〈すいませんでした。許してください。〉


「最初から謝れば良かったのよ!」

『そうじゃぞ!悪い事をしたら謝まるんじゃぞ。』

うんうん!


「もう~最後の品の鑑定が遅れたじゃないの?」

〈ごめんなさい。〉

もう許してあげようよ。


「仕方ないわね!今回だけよ解った?」

〈はい!〉


「最後の品の鑑定をするわよ。」

『おう!待ってたぞい。』

どれどれ?


「古い杖と服が入ってたわよ?何よこれはゴミ?」

『ゴミじゃな?』


〈ゴミと違うよ!それはボクの杖と服だよ。〉

そうなんだね?見つかって良かったね。


〈でも、服がブカブカだね.....どうしようか?〉

「町に持って帰って作り直す?」

『人間が精霊の服を作り直せるのか?』

どうなんだろうね?


〈圧縮魔法を使ったら駄目かな?〉

『服の寸法まで、お主が戻れば良いのでは?』

「そんな事が出来るの?精霊って便利ね?」


〈魔力が、まだ足りないよ?元のサイズに戻れるのかな?〉

『今の掌サイズから赤ちゃんサイズに戻るだけじゃ!』


〈簡単に言ってくれるね!どうすれば良いの?〉

『簡単じゃよ!気合でどうにかせい。』

≪はい?≫


〈気合でどうにかなる物なら、とっくに気合で元のサイズに戻ってるわよ!〉

「流石に.....気合とか.....無理じゃない?」

ヨハンじいさん.....苛めないであげて!


『儂だって、気合を入れたらだな!.....ふん!』


ぼぉ~ん!

{ヨハンが白い煙に包まれた}


『どうじゃ?儂もレオン見たいに見栄えが良くなったじゃろ?』

「えっ!?」

〈はい?〉

んっ?


『なんじゃい!その反応は?』

「いや.....何って言うかね....」

ヨハン爺さん.....

〈気合?気合の問題なの?〉


『あれ?体が少し重たいの?何でじゃ?』

「小太りの爺さんになったからよ!」

見た目がドワーフぽくなったね。

〈麦酒の飲みすぎじゃないの?〉


『ドワーフじゃと?鏡はないのか?』

鏡?荷物の中にあったかな?探し見るね。


『うむ!頼む。』

〈ボクも気合で、サイズが変わるかな?〉


『大丈夫じゃ!やってみよ。』

〈うん.....頑張ってみるよ.....くぅぅぅぅぅ〉


「止めた方が良いわよ!ドワーフになるわよ?」

ヒゲが生えるの?


「ヒゲって.....ぷっぷっぷっ」

〈集中できないじゃないか......もう!〉


ぼぉわ~ん!

{白い煙がアンを包み込んだ}

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