第16話 ボクって.....

洞窟の奥に進むに連れて、段々と洞窟が広くなってきた。

そしてアース・スパイダーだけではなく、アース・バイパーも姿を現した。

アース・バイパーは大凡おおよそ長さ5m太さ20cm位はあっただろうか、

特徴としては弱毒攻撃と巻き付きが主な攻撃方法だ。


これ等を連携攻撃をしながら倒して行ったのである。


〈この先に強い魔力を感じるぞ。〉

「本当に?さっきも言わなかった?」

さっきも言ってたね.....


〈今度のは前のより強いから大丈夫じゃ!〉

「それが当たってれば良いんだけどね。」

うんうん!


{進むと急に洞窟が今までの倍の大きさになった}


〈此処が魔力の源みたいじゃな?〉

「調べてみましょう。」

危ないって!まずは慎重に罠がないか調べないと。


「罠何って今までの洞窟には無かったじゃない?」

それは洞窟だったからだろ?此処って人工的に作られてるよ。


〈此れは.....古代の妖精族の遺跡みたいじゃな!〉

「どの妖精族なのよ?」


〈焦るでないわ!それを今から調べるんじゃわい。〉

慎重に調べないと駄目だよ!


「レオンは臆病なんだから!」

俺は慎重なだけだよ。


〈2人とも煩いわい!静にしないか!〉

《は~い!》



{ヨハン爺さんが辺りを詳しく調べだした}



〈此処はなんじゃ?どうなってるんじゃ?〉

「押せば良いんじゃないの?」

だから~駄目だよ!


〈此れは、火の妖精族の文様かの?〉

「見せてよ!......薄くなってて見辛いわよ。」


ヨハンじいさん!こっちに文字があるよ。

〈何処じゃ?見せてみよ。〉


こっちだよ!

〈どれどれ?ふぅ~~~ゴホゴホ!〉


「埃が.....ゴホゴホ」

何してるのヨハンじいさん....ゴホ


〈すまんすまん!〉



{ヨハン爺が妖精文字を解読しだした}


〈汝、この場所に....来た....事を....〉

「文字が読み辛いのね?」

そうだろうね?



{待つ事30分位?}


〈此処の場所に、悪さをした精霊を部族の長が封じたって書いてるな。〉

「悪さをした精霊?危ないの?」

えっ~~帰ろうよ!


〈まだ続きがあるからの、ちょっと帰れないぞ!〉

えっ......



{また30分経過}



〈封じられた妖精は、地精霊ニンフ.....同じ同属じゃの?〉

「地精霊ってろくなのが居ないのね?」

........


〈煩いわい!儂はまともじゃ。〉

ヨハンじいさん、この精霊をどうするの?


〈助けても良いんじゃが.....儂は魔力が無いのじゃ!〉

助けるのは魔力がいるの?


「私の魔力を使う?」

〈いいのか?悪い精霊かも知れんのだぞ?〉

アンジェどうしたの?


「ニンフって下級な女の精霊じゃない!」

あっ.....なるほどな!それで助けるとか言ったんだ。

〈.........チッ!〉


〈此処に魔力を流し込みながら、話しかけてみよ。〉

「この穴に?魔力を入れるの?どうやって?」


〈魔法を唱えたらいいじゃろう?〉

流し込むって魔法を打ち込むんだ?


〈あ~そうじゃよ打ち込めばいいんじゃよ!〉

「私は攻撃魔法何って使えないわよ?」


〈回復魔法でも良いぞい。〉

いいんだって!


「ヒール.....あれ?」

もう1回、魔法を掛けてみたらどうかな?


「そうね!ヒール。」

〈なんでだ?何もおきないぞ?〉



{3人が悩んでいた......すると?}



『はぁ~~~あ!良く寝たわ。』

〈何処にいるのじゃ?出てこんか?〉


『ボクは此処に居るんだけど?』

「何処にいるのよ?見えないわよ。」

んっ?声は聞こえるね?


『ボクは此処だって言ってるじゃないか!』

〈ん?こっちから声が聞こえてくるぞ?〉



{ニンフが閉じ込められてた台の、裏側から声が聞こえてるようだ}



〈この台の裏側から、声は聞こえてるようじゃぞ?〉

「そんな狭い場所から?」

本当に聞こえたの?


〈見てみればわかる!〉

どれどれ?

「私にも見せてよ。」


『きゃ~~恥ずかしいでしょ!』

〈こりゃ~何じゃ?〉



{そこに居た者は}


「あっ!居たわよ。」

〈ニンフだけど.....こやつ.....ナーイアスじゃな?〉


「なにそれ?」

俺も知らない?


〈ニンフ族はそれぞれ住む場所が違うんじゃよ、

同じニンフ族でもナースアスは川や泉や池に生息している。

海の近くの集落に住むニンフ族をネーレーイスって言うのじゃ。

山や岩屋に集落を作ってる者達をオレイアスって呼ぶ。

森ならアルセイス・谷ならナパイアー冥界ならランパスって呼ぶのじゃよ。

儂の集落は木になるんじゃがな、木と森の集落の違いを儂に聞くでないぞ?〉


「住む場所で呼び名が違うのね?」

〈そう言う事じゃな。〉

なるほど!


『ね~ボクの体が小さすぎるのだけど?』

〈魔力が無くなってるからじゃないのか?〉

「なるほど!それで体が小さいのね?」


『それならさ~ボクに魔力を頂戴よ。』

〈儂だって魔力が枯渇ぎみなんじゃぞ!やらん。〉

「えっ~~~魔力をあげるの?嫌だよ。」

俺は魔力がない一般人だよ。


≪レオンには聞いてない!・若いの少し黙っておれ・魔力を感じないね!≫

はい.....


魔力何って無くったって.....ちくせう!



「見た目が可愛いわね。ね~私とお友達にならない?」

『ボクは、ニンフ族ネーレーイス集落のアン=クリスティン・アルヴェーン』


〈アンって言うのか!儂は古の複合精霊ドリアード

  ヨハンネス・ネストリ・ニクライネンって言うんじゃぞ。〉


〈友達になってもいいよ!それと、おじさんってハーフなんだ?〉

「アン!ヨロシクネ。」

〈うむ!そうじゃぞ。〉


〈アンよ!お主その姿はどうにかならんのか?〉

「姿がね.....可愛いのだけど。」

アンの姿が小さすぎない?


因みにオレは、レオン・ラサルって言うんだ!

「私はねアンジェリク・ジェロームって言うのよ!」


『ヨハンじいさん・レオン・アンジェリクだね!よろしくね!』

≪よろしく!≫


『ボクが可愛いって当たり前だし!姿がどうしたの?』

いや.....そのね.....見てみたら?


〈えっ?腕に布がないよね.......ぎゃーーーーー何か隠すもの頂戴。〉

「はい、これを使っていいわよ。」


やっと気が付いたんだ.....裸って事に......

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