第13話 儂の名は...
儂は、古の複合精霊ドリアード
名前は、ヨハンネス・ネストリ・ニクライネン
まずは複合精霊から説明して行こうかの?
複合精霊ってのは同じ精霊種族同士ではなくて、
父親が、植物精霊・母親が火の精霊だったりすると
生まれてくる子の精霊は、両親の特性を受け継いでいる。
植物精霊の特徴は、木の育成速度を、早くしたり遅くしたりも出来る。
木のツタを使っての攻撃や防御、切られても回復速度の速さが特徴だ。
火の精霊の特徴は、文字通り火になる。何でも燃やせて食事などでも仕える
攻撃や防御にも火は仕えるのだ、寒い時とかは便利じゃよ。逆は聞かないでくれ。
精霊界のハーフが複合精霊なのだ。
因みに儂は、両方の特性を自由に使えるのじゃよ。
木の弱点は、火と水である。火が付けば木は燃えるだけじゃよな?
でも複合精霊の良い所は、木なのに火の耐性があるって事なのだ。
水も大量にあると、木は根腐れするからな、でもこれには時間が掛かる。
弱点であっても、直ぐにダメージがあるわけではないが、
長時間水に木が浸かると、普通に根が腐ってしまうのじゃ。
雷も儂は、どっちかと言うと...怖い!
雷が木に当たったら、燃えるし砕け散るからの。
砕け散るのは勘弁して欲しい。
儂は特異体質だったから、若い頃はヤンチャをしておったよ。
違う精霊種族に喧嘩を吹っかけては、争っていたな...懐かしいわい。
そのせいで、若い時に儂のあだ名は、狂樹のヨハンと呼ばれておったわい。
中々勇ましいあだ名であろう?儂も若かったのじゃよ!
そんな二つ名が有名になったおかげで、大魔術士や精霊使いからの契約の嵐じゃったわい、大魔術士とかとの契約は、まーまーな仕事が多かったが、
精霊使いは、専門家だけあって精霊使いが荒い事荒い事。
何処まで命令していいか解ってない、大魔術士の方が可愛かったわい!
でも給料は両方とも良かったな、人間の寿命は短いから直ぐに高待遇の時間は、
終ってしまうのじゃがな!もっと高待遇の職場を求む!
そんな精霊使いの1人に、無理な契約をさせられたんじゃがな。
そいつは、魔方陣で儂を縛って身動きが取れなくしたんじゃが、
儂を魔方陣に閉じ込めた後に、精霊使いが死んだんじゃろうな?
儂を魔方陣に閉じ込めて、音信不通になりおったわい。
頭にくるわい!儂を何だと思ってるんじゃ!精霊じゃがな...
こっちにも生活って言う物があるんじゃよ。
2千年ぶりに出れると思えば、やれ声がおっさんだの
若い女の精霊がいいだの、財宝を遣せだの言いおって!
けしから~~~ん!
終いには娘と一緒に契約して貰おうと思ったら、
娘に子供が出来てたんじゃ....信じれんよ.....パパはショックです。
娘には殴られるし、精霊の力は弱まってるし、良い事無いぞい。
通常の大きさを維持できないで、人間の腰の高さまでしか身長が無いぞ。
どうしよう?儂も歳を取ったって事なのかの?
植物魔法や火魔法とか仕えるんだろうかの?
心配になってきたわい!これでクビになったら儂は...
かーちゃんにボコボコにされるよ!どうしよう....
まーそれは置いといて、今後の事をどうするかじゃな!
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
{宿屋の部屋にて}
〈若いの、その弓を見せてくれんかの?〉
弓ですか?いいですよ。
〈すまんの~どれどれ〉
「ヨハン爺、壊さないでよ。」
「壊すか!」
アンジェ!ヨハンじいさんに失礼だぞ。
〈じいさん扱いする、お前ら2人とも失礼じゃがな。〉
「爺さんなんだから、いいじゃない。」
ヨハンさんって呼んだ方が、いいのですかね?
〈若いの、好きに呼んでくれても良いぞ。娘!お前は駄目じゃ!〉
「ちょっと!何で私は駄目なのよ?」
アンジェが失礼だからじゃないの?
〈まったくもって、その通りじゃな。〉
「くっ.....ヨハン爺って呼んでもいいですか?」
〈うむ、呼んでいいぞい。〉
「クビにしてやろうかしら.....」
駄目だって、契約したんでしょ?
「私に逆らったらクビにするからね。」
だから駄目だって、アンジェ落ち着いて!
〈若いの!この弓は精霊が作った物じゃぞ。
精霊にしか扱えない代物じゃから、儂が装備しても良いかの?〉
えっ?その弓はオレも仕えるんですが?
「そうよね?レオンは何で使えるの?」
〈精霊の血が入ってるんじゃろうな?だから弓が引けるんじゃろう。
でもな...弓が引けても、威力は精霊が扱った方が高いんじゃぞ。〉
そうなんだ。
「そうなの?」
〈若いのが使っても、弓を撃てるが威力は無いはずじゃよ。
それなら儂が装備した方が、戦いでは役にたつはずじゃよ。〉
そう言うのなら、ヨハンじいさんに装備した方が良いよね。
「まだ死にたく無いしね。」
〈よし決まりじゃな。この弓は儂が貰うからな!〉
あげません!貸すだけです。
〈若いの.....見かけによらず、しっかり者じゃな?〉
「レオンを舐めないでよ。!」
アンジェ.....ありがとう。
「ところで、財宝は何時くれるの?」
〈えっ?まだそれ言うの?〉
「当たり前でしょう。財宝をくれるって言うから契約したのよ。」
〈そうじゃったな....所で此処はどの大陸なんじゃ?〉
「ムルシエラゴ大陸よ。」
〈ムルシエラゴのどこら辺なんじゃ?〉
此処は北西の大きな街・スカンディッチですよ。
〈聞いた事もない街の名前じゃな?〉
2千年も経ってればね、街の名前も位置も変わりますよ。
〈そうじよね?〉
「ヨハン爺の家は何処なのよ?」
〈ガヤルド大陸の南部にあるペリグーって小さい町じゃよ。〉
「ガヤルド大陸ですって?」
来た周りの航路が無いよ...南に行かないと航路がない。
「だよね~南周りでガヤルド大陸に向うしかないよね。」
〈北周りで船が出てないのか?〉
《大昔に航路があっただけ。》
〈な...なんじゃと...南回りで移動するとどの位かかるんじゃ?〉
「ん.....2年位かな?」
上級冒険者で1年じゃなかった?
「そうだったかな?」
〈おぬし達の強さは?〉
《ランクEパーティ》
〈ふぉわい?〉
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