第12話 えっ!何してるの?

【ね~捨てないでね?絶対だよ?わかってる?】

≪チッ......≫


「はいはい......わかった!わかった!」

山が良い?それとも海が良い?アンジェ早く決めてくれよ。


「近いのは海よね?なら川に流したら良いんじゃない?」

それだぁ~!川なら近いしね。


【も~その話は終わりにして、早く召還して下さい。お願いしますから。】

「あっ~ん?チェンジって言ってるじゃない?」

おっちゃん!アンジェの声が聞こえてなかったの?


【わかった!良い物をサービスで付けてあげるから、召還の続きをしようよね?】

「サービスって何よ?早く言いなさいよ?」

そうだ~そうだ~早く言ってよ。


【儂の好きな食べ物でトーマトスープは、どうじゃろうか?】

「レオン、例の弓で試射しても良いわよ。」

ホント?魔方陣って的に適してるよね。


【今のは冗談じゃよ!早まるな若いの!ちょ~~~こっちに弓を構えないで。】

「で~本当のサービスは、何ですかね~おじさん?」


【太古より受け継がれし、我が一族の財宝......】

おっ?まともな物をくれるの?


【財宝の.....下に敷いた絨毯ではとかで、手を打ちませんか?】

「今直ぐに、マジで魔方陣を燃やすわ。」

財宝がいいな~チラッ!


【だって....財宝とか家に帰らないと無いもの......仕方ないじゃない。】

「家には財宝があるの?本当に?」


【儂は、こう見えても大妖精じゃよ?財宝くらいあるよ。】

すいません~姿が見えてないんですけど?声しか聞こえないんですけど?


【だって儀式を中断したじゃない?最後まで儀式をして下さい。】

「財宝をくれるなら、最後まで儀式を続けてあげるよ。」

うんうん!騙したら試射の的にするからね?


【騙しません、約束します。】

アンジェ!儀式の続きをしてあげようよ。

「ふんっ!仕方ないわね.....#$%&’()){*?+><‘*?@」



{1時間後}



『ふっふふふふ!今まで散々酷い事を言ってくれたな人間共。』

「レオン、やっちゃって良いわよ。」

なら~遠慮なく逝かせてあげますよ。


『すいません、今のは嘘です。ホント調子に乗ってすいませんでした。』

「解ればいいのよ!解れば。」


『儂は、古の複合精霊ドリアード、汝と永遠の誓いをしよう。』

「嫌よ!財宝を置いて帰っていいわ。」


『えっ.....永遠の契約じゃよ?普通なら凄い事なのよ?わかってるのかな?』

へ~そうなんですか?俺は魔法も使えない一般人なんで、良く解りません。


『お譲ちゃん?儂は凄いよ、契約したら皆が驚くよ?』

「財宝を置いて!さっさと帰ってよ。」


『シクシク.....契約してくれても良いじゃない。』

「何このおっさん、面倒なんですけど.....」

泣き出したね.....アンジェどうしようか?


「私に言われてもね.....」

可愛そうだよね.....何とかならない?


『チラッ.......シクシク.....チラッ......』

ほら......契約して欲しそうに、こっちを見ているよ。

「チッ.....ね~おじさんの知り合いに、若い娘いないの?」


『儂には娘がいるぞ、娘とも契約するか?』

「正しく言いましょうか?娘とだけ契約したいです。だけ」


『親子で契約してください......収入がないと女房に怒られるんじゃ。』

あははは.....(汗)


アンジェ、親子で契約すれば良いんじゃない?

「レオンはそれで良いの?」


見てたら可哀想になってきてね.....

『若いの.....』


{このオヤジ、アンジェに見えないように、レオンに親指を立ててる}


「正式な契約はどうするの?」

『この魔方陣に血を一滴垂らして、汝ドリアード親子と永遠の契約をする。って言えば完了じゃよ。』


そこで名前を娘だけにすれば?

『ちょっと一般人のお兄さん、黙ってて貰えると助かるんじゃが?』


「契約の儀式を進めるわよ。」

「”#$%&’()=`*?>>?*‘=)(’&%$”!」


{ボワァ~ン}


何だこの煙は?嫌がらせですか?

『違う違う、契約が完了しただけじゃよ。ゴホゴホ....』

<此処は何処なのかな?>


「私が召還したのよ。」

<ボクを召還したの?なんでよ?>

おじさんが親子で、契約するって言い出して止まらなくなった。


<えっ?おじさん?何処のおじさん?>

「このオジサンだよ?」


『や~娘よ、久しぶりじゃな?元気してたか?』


{出会いがしらに、強烈な溝打ちを食らうオジサン}


『殴るのは無しじゃ.....落ち着いて話を聞くんじゃ!』

<家を出て行って2千年も、何処に行ってたのパパ!>


アンジェ聞いた?2千年だって?

「2千年?古の妖精とか言ってたけど、本当の事だったのね?」


『契約に縛られて、色々と難儀していたのじゃ。』

<あのねボクには、生まれたばっかりの子が居るの。面倒をみないとわるんだよ。それなのに....>


「それなら契約を解除して、家に帰りますか?」

<それが出来るなら、契約を解除して欲しいよ。>


{30分後}


<もう、ボクを巻き込むのは止めてよね。帰るからね!>

『孫に会いに行ってもいいかな?』

「ご迷惑をおかけしました。」

すいませんでした。


<パパが悪かっただけだから気にしないで。ばいばい!>

{ドロン}


『すいません。』

「ちょっと.....どう言う事ですかね?」


『娘と最後に会ったのが、2千年前みたいで?会わない内に結婚して子供まで居る何って....お父さんに一言も無い何ってショック.....』


≪.............≫


『無言で弓を向けるのは、止めて欲しいのだが.....恐いです。』



{このオヤジ中々のアウトローかも?}




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