第10話 私も欲しい!

{グレーウルフの討伐依頼の帰り}


(此処は、大きな街が見える近くの小川にいる、

グレーウルフとホーン・ベアーを解体している。)


オオカミの皮を2枚・クマの皮を1枚

それぞれの肉・クマの角1本


(皮は職人の俺が、丁寧に剥がして、鞣し皮にした。

肉はアンジェに頼んで、処理してもらった。)


「流石は、本職の皮職人よね、見事な手際だったわ。」

本業だから当たり前だよ。此れで剥ぎ取りが見っとも無かったら、

俺は既に廃業してるよ。


「それもそうよね。貴方の職人としての腕は一流ね。」

褒めても何も出ませんよ。


「そんなの入りませんよ。」

はいはい。


冒険者ギルドに行って、依頼を完了しようか。

それと、もう一回オオカミの依頼があったら受けて、

直ぐに終らそうよ。クマも一緒ね。

「それがいいわね、そうしましょうか。」



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



{冒険者ギルド}


『依頼達成、ご苦労様でした。報酬の200ベルクは鑑定が

終ってから、まとめてお支払いします。』


すいません!後グレーウルフとホーン・ベアーの依頼を受けたいんですけど。

受けたら、そのまま素材を提出して完了させます。


『それでは、素材の提出をお願いします。』

皮は鞣してますけど、大丈夫ですか?俺は皮職人でもあるので、

狩った後に、鞣してしまったのですが?


『えっ!それは構いませんよ、買い取り価格が上がりますので、

心配しなくても大丈夫ですよ。』

よかった。それでは鑑定をお願いします。


『少々、お時間が掛かりますので、お待ち下さいませ。』

はい。


時間が掛かるみたいだね。何か良い依頼あった?

「んっ.....私達では、ちょっと無理かもしれないかな?」


「ランクEで受けれる、依頼が今の所は、全然ないわね。」

さっきのオオカミとクマで、終了だったんだ?


「貴方が早く、Eランクに上がれば、Dランクの依頼が受けれるのだけどね。」

FランクかEランクの依頼を、もう少し終らせないと、無理だろうね。


「そうよね。焦っても仕方ないから、慎重に行きましょう。」

それが一番いいよ。命は大事だからね。


『お待たせしました。グレーウルフの討伐依頼が2つで400ベルク・ホーン・ベアーの依頼が300ベルク・グレーウルフの皮が2枚で400ベルク・ホーン・ベアーの皮が400ベルク・角が50ベルク・合計で1550ベルクですので、銀貨1枚と大銅貨1枚と大鉄銭1枚になります。お確かめ下さい。』


確かに受け取りました。

「ありがとうございます。」


『上質な素材でしたので、こちらも有難いです。』


{冒険者ギルドを後にした}



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



{街の宿屋にて}


「ちょっと!1550ベルクよ!凄すぎない?」

そう?普通だけどな?


「えっ?何言ってるの?大金なのよ?」

皮を鞣し革にするだけで、一枚400ベルクで買い取ってくれるよ?


「んっ?職人ってそんなに儲かるの?」

特殊な作業をするからね。儲けも大きな物になるよ。


「レオンって、金銭感覚が麻痺してない?」

いや普通だと思うよ?


アンジェが、今までの稼ぎが低すぎたのでは?

「何ですって~!きぃ~言ってはならない事を!」


「私だって、コツコツ頑張って依頼を完了させてきたのよ。

1人で薬草や解毒草や回復依頼こなしてね。大変だったんだから!」

アンジェごめんね。俺の失言だったよ。


「解ればいいのよ~解れば。!」

ごめんね。


ところでさ~明日は市に行ってみない?掘り出し物があるかもしれないし。

「レオンのアイテム袋とか、売ってないかな?私も欲しいのよ。」


どうだろうね?行って探さないとね。

「そうと決まれば、早く寝るわよ。」

は~い。



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



{街の市に来てますよ}


「レオン、レオン!」

アンジェ何かな?


「此れとかは違うのかな?」

んっ~普通のじゃないかな?


そんなに簡単に、見つかるはず無いよ。

「そうよね。まだ解んないけど、じっくり探しましょう。」


{1時間後}


「お腹空いた~何か屋台で食べましょう。」

俺もお腹ペコペコだよ。


{2人は屋台で、串焼きと野菜のスープを買って食べていた}


「ねぇ~レオン!」

アンジェどうしたの?


「あそこの市を見てよ、袋が置いてるわ。」

あっ ホントにあるね。食べ終わったら行ってみよう。


「何言ってるの、早く食べなさい。レオンだけよ食べ終わってないのわ。」

えっ?.....何時の間に?


「おじさん、この袋を見てもいいかな?」

『あ~いいよ。』


「レオン、ちょっと袋を見てみて?」

うん、どれどれ?


「どうなの?」

おじさん!この袋は幾らなの?


『20ベルクだね。』

おじさん、もっと安くしてよ。


『これでも安いんだけどな?しょうがないな...17ベルクでいいよ。』

おじさん、ありがとう!はい17ベルク。


『1.2.3......17....丁度あるね。まいどあり。』

「おじさん、ありがとう。」


{2人は、走って宿まで戻ってきた}


「レオン、これが、そうなのね?」

アンジェ、落ち着いて!手を離してくれないと、鑑定できないから。


「あっ.....ごめんね。」

も~アンジェは、少しは落ち着いてよ。


中身を確認するから、待っててね。

「うん。」


(俺のアイテム袋より、少しだけ小さめだな、

45x45って感じの大きさかな?どれどれ?

袋が二重構造になってるね、ボタンを外してみよう。)


..........


アンジェ!これを見て御覧よ。

「見せて、見せて。」


(まさしくアイテム袋だった。中身を確かめてみると、

不思議な本が1冊と何やら魔方陣が描かれた1枚の紙が出てきた。)


アンジェ!この本の内容は読めるのかな?

「んっ.....少し待って......」


{6時間後}


「これは......精霊を召還できる魔方陣なんだって。」

精霊を召還?どんな精霊?


「待って、まだ読み終わってないのよ。」

うん、先に寝てるよ?


おやすみ....


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