人生は退屈なだけでは無いと知った


 そうして晴れてそうくんと付き合うことになった夜。アイスバーを齧りながら、奏くんと一緒に撮った写真を眺め、ニヤニヤしていた。そんな時。

――いきなりコール音が鳴った。

 こんな時間にメッセージを送ってくる人って、誰だろう。あわよくば奏くんだったら良いなと思いながらメッセージを開くと、私と奏くんの写真が何枚も出てきた。慌てて差出人の名前を見てみると、沙夜香さやかだった。何で今日の写真を持っているのか。もしストーキングでもしてたのだったら、問い詰めないといけない。メールでは埒が明かないので、電話をかけてみることにした。電話をかけると、紗夜香がワンコールで出たので少し驚いてしまった。


「あ、もしもし~? ゆーたん? ふふふ、私が送った写真はお気に召したかしら~?」

「いや、そうじゃなくって、どこでその写真をゲットしたのよ!? 」

 少し怒り気味に言ってみたのだが、彼女は怯むことなくこう言った。

「だって、親友の告白を間近で見ておきたいって思うのは普通でしょ? ……大丈夫、みんなには言ってないから」

 いや、普通じゃないでしょ……。けど、これが沙夜香の優しさなのかもなって思いながら、メールに戻って送られてきた写真を保存する。


「……ありがと、沙夜香」

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