偏差値3 転生からの覚醒

 「うーん。」

はっ 俺は雷に打たれて・・・そうだった。俺は転生したんだった。ん?よく見ると・・・ああ、あの素振りしてた少年に転生したのか。痛っ 全身が痛い・・・全身に包帯が巻かれてる。雷に打たれたんで治療してもらったのか。

パンドラの言ってたように赤ちゃんには転生しなかったんだな。

とりあえずまず確認だ。転生したら記憶消えてました~とか、人格の一部が変わりました~とか嫌だからな。

前世の知識そのままで、ゲームをしてるみたいに楽しみたいからな。


周りには誰もいないな。雷に打たれたんで寝かされている、といったところか。じゃあ一人でなんかしてても

誰も怪しまないな。よし。

「11×11=121 12×12=144 ・・・17×17=289 よし、覚えてた。人よ人世に人見ごろ富士山麓オウム鳴く人並みにおごれや、うん、√も覚えてる。指数法則は・・・うん対数関数・・・うん、覚えてる。数学は覚えているな。英語は、be looking forward to ~ing can will shall ignore cut brought sword magician ・・・ うん、OK 覚えてる。」


大丈夫そうだ。転生前の記憶は全部ありそうだな。


(やっほ~~~~~~~~!起きた~?)


「うおっ  パンドラ様?」

(そうだよ~ 無事転生完了したみたいだね~)

「どこから話しかけてるんですか?さっき確認したときは周りに気配をかんじなかったのに!」

(君の意識にしゃべりかけてるんだよ!あ、だから声に出さなくていいよ!ぶつぶつ一人で話していると痛い人にみえるよ?)

(はあ、すみません。で、俺は転生できたんですね?)

(そうだよーでもね~ちょっと変かな)

(変って?)

(君のその体の持ち主の少年の魂が生きているんだよ)

(え?てことは一つの体に二つの魂が入ってるということですか?)

(そういうこと。でもまだ少年君のほうは目覚めてないね。 多分雷のショックでまだ寝ているね)

(そうですか。じゃあ目覚めた時どうなるんですか?)

(わかんない。だってこんなこと初めてだもん)

(わかんないって!何とかならないんですか?)

(君、神様は万能とか思っているでしょ。前もいったけど得意不得意があって、わかんないことだってあるんだから!)

(あ、言ってましたね。パンドラ様は何が得意なんですか?)

(まぁ、管理神だから二世界間の行き来と、全言語文字理解と、ああ、あと私自身の能力で「パンドラボックス」がつかえることかな?)

(結構できるんですね。「パンドラボックス」って何ですか?不幸をばらまくとか?)

(違うよ!君は私が疫病神とでも言いたいのかい!「パンドラボックス」はね、空間を圧縮する能力なんだよ。つまり、たくさんのものを手ぶらで運べるということさ!)

(へぇー便利ですねー人も運べるんですか?)

(人は無理だね。ていうか生き物は無理だね。もともとパンドラボックスは、世界の悪とか希望とかの概念を封じた箱、私が大昔に開けちゃって空になったのを使っているんだよ。食べ物とか机とか生きてないものは入るけど生きているものは入らないんだ)

(それでも便利ですねー。)

(あ、話がそれたけど、君にはこれからこの世界が滅びるのを防いでもらうよ!でも大変だと思うからこの「パンドラボックス」と「全言語文字理解」を授けるね!!)

(ありがとうございます!でもどうやって使うんですか?)

(「パンドラボックス」は念じれば右手のひらの上に穴が出るからそこに物を入れて。「言語理解」は勝手に発動するよ。)

(ありがとうございます。さっき世界が滅びるのを防ぐとか言いましたけどこれからどうすればいいんですか?)

(まぁそのまま寝てて。そのうちどーにかなるさ)

(本当適当ですね。大丈夫なんですか?)

(大丈夫大丈夫。君の魔力量ならどんなことがあってもやっていけるよ)

(そうなんでしょうか・・・)

(あ!誰か来たみたいだよ!じゃあまたねー!影でおうえんしてるからね~!)

(あ、ちょっと待ってくだ  )

行っちゃった。ん?誰か部屋のドアのとこにいるな。




続く。

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