異常図書141C-9-1F[あったかサバイバルガイド]
分類:召喚媒体
人気推定値:測定不能
状況:破壊
発見時の脅威:召喚/赤 火気発生
現在の脅威:召喚/緑 低度の再制作の危険
作品の概要
2029年9月、██の異常図書制作集団が制作を試みて失敗した異常図書。
サバイバルにおける火の有用性を説き、異常性の利用を含めた火起こしの方法を紹介している。
この異常性の制御に問題があったものと見られる。
追記
ヤカモトインサツの手によるものだったと判明。
異常の発現
244ページを開いた状態で、付属している金属製の
一瞬にしてページ上に約4000度の炎が出現し、この炎による急熱が爆発を引き起こす。
炎と爆発によって異常図書141C-9-1Fは完全に破壊されるが、炎はその場に落下して燃焼を続ける。この炎は嬰児のような形を取り、そのように動く。
この炎に対しては、窒息、冷却、ハロン、いずれの消火法も効果を示さないが、刃物で頸部と思われる部位を切断することで消し去ることができる。
ただし、超高温であるため、通常の金属刃を人力で振り下ろした場合、頸部を完全に切断する前に刃が熱で鈍り、機能しない。
対処した際には、ジェットエンジン用のタービンブレードを薙刀に加工し、ロケットランチャーに差し込んで撃ち込んだ。
発見と対応
2029年9月██日、██の██にある住宅から出火。
中にいた6人のうち、火元にいたと思われる2人が重い火傷で意識不明。その2人を救助した2人が軽い火傷のほか煙を吸い込むなどして、計4人が救急搬送された。
その後、消火活動が開始されたが、3時間経過しても火勢が弱まらず、隣の木造2階建てアパートに延焼。
中にいた6人のうち、無事だった2人への聞き取りを進めたところ、地下に危険物を隠匿していたという供述を撤回し、異常図書の制作を自供したため、要請を受け調査を引き継ぎ。
異常性を設計した技術者が意識不明であったことにくわえ、制作資料が焼失したため、対処法の策定は困難だったが「日本神話をベースとした魔術であること」、「広げた本に栞を差し込む操作で起動すること」、「生成される嬰児型の炎」の3点から、ヒノカグツチの神話をなぞっている可能性が高いと判断し、異常の発現の項で述べた対処手順[トツカ作戦]を立案、実行。
この時点で出火から約11時間が経過していた。
まず近隣の刀剣店で日本刀を購入し、これを用いての解決を試みたが、頸部を半分ほど切り裂いたところで刀身が焼損し、失敗。しかし、手応えがあったため、超合金を用いた剣を鍛造しての再実行が提案される。
時間がかかりすぎるため、この提案は修正され、作戦の再実行は、同じ超合金が使用されているジェットエンジン用のタービンブレードを改造して行うこととなった。
これも1回は失敗したが、ロケットランチャーによって速度を補うことで成功し、出火から約30時間後、消火が完了した。
異常図書を制作した6人については、医療処置が落ち着くのを待って後日追記。
追記
意識不明の2人がヤカモトインサツの中心メンバーだったことが判明。
他の4人は修行中という扱いで、過去の異常図書や、異常図書制作技術に関する情報の大半は、意識不明の2人が持っているものと思われる。
また、意識不明の2人のうち、田中清を名乗っている男の体組織から、未知の生物のDNAを検出。田中清はヒトに酷似しているが、[特異知的生物]である可能性が高く、身分証は偽造されていると思われる。
容態が安定次第、[特秘施設]BSL-4実験室に移送する予定。
2人から情報を得られれば、ヤカモトインサツが制作した異常図書について、かなり有用な情報が得られるものと思われる。
しかし、たびたび目撃されている営業の女と特徴の一致する人物が見つかっていない。話を聞ける4人からも情報が得られておらず、異常図書141C-9-1Fが引き起こした火災に巻き込まれたわけでもないようである。
6人と接触を図る可能性があるため、十分に警戒すること。
異常発現の原因
日本神話をベースとした魔術書として設計されたことが原因だったと考えて間違いないが、異常図書141C-9-1Fも、金属製の栞も焼失したため、具体的にどのような作動原理だったかはわかっていない。
現状
異常図書141C-9-1Fだけでなく、過去の異常図書についても詳しく知っていると思われる技術者2人の回復を急ぎたい。
また、営業の女の動向には特に警戒する必要がある。詳細が不明であることに加えて、田中清と同じ[特異知的生物]である疑いがあり、異常性を利用して接触を図る恐れがある。
技術者2人、特に田中清に接触しようとする場合の手続きには細心の注意を払うこと。
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