第7話 カフェバール・コンブリオ

 ヨウナにも手伝ってもらう事にし、開店までのわずかな時間でヨウナに簡単に説明した


「それじゃあヨウナ、君には給仕をしてをらうから、注文されたメニューをお客さんに持って行ってもらえるかな」


「はい!」


「まず、お客様が来たら元気良く、いらっしゃいませ」


「いらっしゃいませ~☆」


「お客様に料理を届ける時は、メニューの名前を言って・・・」


「黒色の抽出液をお持ちしました」


「せめてコーヒーと言おうか。それにウチのオススメはカプチーノだし…」


 小林がヨウナの肩に触れながら語り掛ける


「私がちゃんとフォローするから大丈夫よ」


「はい、よろしくお願いします小林さん☆」


 元気なヨウナの姿を見て ”とりあえず大丈夫だな” 康太は立札のを裏がえしに行った


「じゃあ、店をオープンするよ」


「はい!」


 そしてカフェバール・コンブリオがオープンした


「・・・・・」


「・・・・・」


「・・・・・」


 しばらくしてヨウナがポツリと呟く


「お客さん来ませんね」


「ハハハ、開店直後から忙しくなる様な店じゃないからね」


「あ、来ますよお客さん」


 初めのお客さんが入店した


「いらっしゃいませ~☆」


「おや、新人さんかい?」


「ヨウナと言います。よろしくお願いします☆」


 ヨウナが元気に挨拶し、小林がお客さんを席に案内した


「こちらの席にどうぞ」


「ああ、どうも。何時ものヤツお願いね」


「はい、ラザニアとカプチーノをキアロでですね」


 小林の接客を見てヨウナははしゃいだ


「康太さん、私もアレやりたいです☆」


「今日の仕事が終わった後に接客の仕方を教えるから、今は我慢してねヨウナ」


「ぶ~」


 ふてくされるヨウナに康太は聞いてみた


「ちなみに今の注文の意味わかる? ヨウナ」


「う~ん・・・・」


 ヨウナはしばらく考えた後、こう答えた


「イタリアンマフィアのメンバーの名前でしょうか? つまりその3人を始末しろと・・・。大丈夫です、わたし殺傷力なら自信あります! 例え歩く死体ゾンビが相手でもぶちのめしてみせます!」


「うん、ハリウッド映画の見過ぎじゃないかな。西部劇とかマフィア物とかゾンビとか!」


「むしろ食べ物が名前の時点で日本漫画的だと思うんですけど・・・」


「あ、そっちのツッコミ待ちだったんだね。分かりにくいよ!」

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