第46話 治療薬開発・治療器具開発

「何で解毒の魔法薬がインフルエンザに有効なのかな?インフルエンザウイルスって細胞を攻撃して免疫機能などを低下させるんだよね。毒素を出す細菌とは違うよね」

「どうやら魔法薬によって細胞への感染を阻害できるみたいだよ」

「それでインフルエンザウイルスを除去できる魔法薬はできそうなの?」

「まだ成果が上がっていないようだよ」


インフルエンザ対策の要請を受けてから3日が経った。

師匠の残した文献や資料からはこちらの世界のインフルエンザ対策に有効なものはあまり見つけることはできていない。

まあ、まだ膨大な資料があるから彼から見つけることができるかもしれないが。

文献や資料を探すにも部外者を入れることができないので時間がかかってしまう。同時に治療薬の開発もしていくことが必要だ。

研究所には師匠が残した魔道具が運び込まれた。

微生物を研究するために使える様々な魔道具だ。

各種顕微鏡や分析器などであるが、大変の助かっているのは微生物実験が安全に行われる結界を応用した無菌箱だ。

この中で取り扱えば外部に出る心配はない。

インフルエンザウイルスに特異的に結合して無力化できるものを探したい。

抗体では限られた種類のインフルエンザウイルスにしか有効性を示さないよね。


「ウイルスを特異的に掬える網でもあればいいのにね」

「網ではないけど特定のものを集める魔道具があったような・・・・」


特定のものを集める魔道具は・・・・・見つかった。

これを改造して体内のウイルスを種類ごとに集めて殺す装置ができた。。。。


「でっかい!」

「多くの種類に対応できるようにしたんでね」


できた装置は患者が保育器を大人サイズにしたものの中に入るようになっている。

周りにはMRIのような装置が付いている。

操作は別室で行う。

被験者に来てもらって実験をしたらうまくいった。

治療後は回復魔法をかければ完璧だ。

並行して抗ウイルス薬もインフルエンザの種類に合わせて作ることができた。

副作用も少ないが少し完治に時間がかかる。

検査薬で検査を行い、その結果に基づいて抗ウイルス薬を使うことになる。


軽い患者は抗ウイルス薬、複数のウイルスの場合は治療装置がいいだろう。


こうしてウイルス対策は完了した。


まあこの技術は他でも役に立ちそうなのでこれからもじっくりと研究を続けようと思う。

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