第47話 閑話 アップルパイを求めて

「美味しいアップルパイかアップルデニッシュが食べたい」

「いつも買ってくるタルト屋さんのアップルパイがお気に入りでしょ?」

「あれもいいけど他にもないかな?」


そんな会話から始まった美味しいアップルパイを探す旅。


・・・・・週末は王都に行くからそんな暇はないよ。

ここは友人に呼びかけて探すか?


結局いつもの駅構内のタルト屋さんで買ってきたアップルパイをアールグレーを飲みながら食べている。


色々集めてもらったがシナモンとのバランスや甘さ・酸味が私の好みではなかった。

いつものタルト屋さんで買ってきたアップルパイがあっているようだ。



諦めて数日後、いつも通り王都の水屋に行くと休憩室から心地よい香りが漂ってきた。


「タカシさんいらっしゃい。タカシさんから頂いたアップルパイのレシピを王宮の料理長に見せたら作ってくれました。かなり試行錯誤を繰り返していましたので初めのレシピからはかなり違うものになってしまったと言っていましたが」


早速、頂いてみました。

ユキノ王女が料理長に私のアップルパイに込める思いをしっかりと伝えてくれたようだ。

私の理想に近いアップルパイだった。

パイの歯ごたえと食感。

リンゴの酸味と甘みとハーブとのハーモニー!

どれをとっても私にとっては理想に近い。

まあ、好みはそれぞれだろうが。

サオリとカオリはもう少し甘みがある方がいいようだ。

ユキノ王女はこれがいいようだ。


これからも時々王宮から届けてもらえそうだ。

私の小さな幸せがまた一つ・・・・。







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