Game Start
ゲームは始まったようだ。青い空で決して動く事のない雲が太陽の光を曇らせる。
さっきまで黒い人影だった女の子が青い空の色をその靡く長い髪で反射させ、近づいてくる。
僕は武器を持っていないし、丸腰だ。その女の子にこの世界で殺されて、僕は早速地獄へ行くのか? なんてことを考えた。
ゲームは始まっているのだ。初期プレイヤーなんて先にプレイしている準備万端のプレイヤーからしたら美味しい餌だ。僕はゲームでよく現実逃避をするから知っている。何度高レベルのプレイヤーに『kill』された事か……。情けなくて、溜息が出る。
「長かったね。 部屋の外でずっと待ってたよ。
あなたは私の目の前で車に轢かれて死んだ人だね。」
ああ、僕の目の前で自殺した人か……と、彼女を見、驚いた。なぜなら彼女は僕の通っている高校の生徒会長だったからだ。
僕は目を瞬いた。目の前にいるこの人は、本当にそうなのか。もしかして幻を見ているのでは……と。だが、何度瞬きしても変わらなかった。
「そう。私はあなたが通っていた高校の生徒会長、
「だから――」
「私の『死にかけ』の理由を当てて見せて。」
「あなたに知ってもらいたいの。」
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