百二十 甘辛く煮てみよう

 夕食の準備をしている。人参を千切りにして、ゴボウも千切りにして、あくを抜いている。これで、下準備は、終わったが……。お母様が知り合いから貰ってきたこの緑色したゴーヤと言う食べ物をどう料理するかで悩んでいた。少し切って食べたところ苦みがあり、塩水でつけて少しは、ましになったが、何をいれるのかを考えている。そこで、思いついたのが、豆腐、トマト、ゴーヤ、卵で焼いてみたところ苦みが消えてとても食べやすくなりこれも今夜のおかずになった。


「どうだったの?」

「ゴーヤですか」

「苦みが消えて食べられるようになりましたよ」

「後で、レシピ教えて」

「お友達に教えるですね」

「これで、あの苦い味もこんなに、美味しく出来る事が分かったわ」


 そんな会話をお母様と一緒に話していると珍しくロートゥスお姉様が調理場に来た。どうしたのかを聞いた所小腹がすいたらしいと言う話になり。余っていた豆腐を油で揚げて、出汁を作り。あげ出し豆腐を作って食べて貰う事にした。


「このお豆腐凄く味がしみてて美味しいよ」

「簡単に作ってたけど誰でも作れるの?」

「出汁さえ作れれば簡単ですよ」

「豆腐は、ただ油で揚げればいいだけなので」

「簡単に聴こえるけど私には、無理だな」

「僕が居ない場合ならマールムお姉様に、言って作って貰えば出来るはずですよ」

「そうなんだ」

「今度食べたくなったら作って貰おう」

「それがいいですね」


 そして、きんぴらごぼうを作り始める。先ほど千切りにした野菜を入れる前に、牛肉を炒めていきそこに、千切りのごぼうと人参を入れて、軽く炒めたら。醤油、砂糖、みりん、酒を少々入れてコトコトと煮込んで行く。ゆっくりと弱火で煮込んでいるのを確認したらお米を研ぎ釜で、ご飯を炊いていく。今日は、いつもと違うお米を手に入れたので、ある意味新米みたいな物だ。そんな事を考えながら竹筒で、火を管理しながらご飯を炊いていくととても甘い香りが調理場内に、匂ってきた。

 きんぴらごぼうも完成しているので、後は、コメが炊けるのを見守りながら味噌汁を作っていった。ご飯が炊けた事を確認してから冷めない器に入れ替えて、リビングへと持っていくと?


「まってました」とロートゥスお姉様がニコニコとしながら言ってきて。

「お腹すきました」とマールムお姉様から言われ。

「今日は、お米でなんだろう」とカメッリアお姉様から言われる。

「本日は。ゴーヤの炒め物、きんぴらごぼう、味噌汁、新しく手に入れたお米です」と僕が簡単に説明していくと。

「「「「いただきます」」」」


 お母様とお姉様達と一緒に、夕ご飯を食べ始める。きんぴらごぼうは、とても味がよくてご飯に凄くあっていて、お姉様達からお替りが何度かあって食べる。綺麗に、食べ終わった時に、炒め物も美味しかったと聴けて、今日の夕食は、ゆっくりと時間が過ぎて終わるのだった。

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