第35話 陰茎の収納場所
土曜日の朝がやってきた。
今日は病院で手術の経過を診てもらう日だ。
下腹部に鈍痛が少し残っているが体調は良好だ。
早く、シャワーを浴びたい…と言うか、股間のガーゼを取ってもらいたい。
股間がモコモコした感じが鬱陶しい。
しかし、今日は緊急性がないので、病院の待合室で死ぬほど待たされてしまった。
僕の精巣を摘出した外科の先生が緊急の手術中との事だった…経過を診るだけなら誰でも良さそうな物だが、そうはいかないらしい。
そして、昼前になって、ようやく僕の診察の順番が巡ってきた。
話によれば、僕の精巣を摘出した先生がしていた緊急手術は、偶然にも精巣の摘出手術だったそうで、患者さんは僕と同じ高校生との事だった。
可哀想に…普通の男子が精巣を摘出する事はかなりショックな筈だ…。
「経過は良好です…若いから切開した傷も綺麗に治ってますね…この分なら、来週からお風呂やプールにも入れますよ」
先生は、僕の股間を診てそう言った。
僕の精巣は普通の男性よりも小さかったので、手術の負担も少なかったようだ。
「次は…来週の月曜日に来て下さい」
「はい…あの…シャワーは…」
「シャワーでしたら今日から大丈夫ですよ。ただ、ゴシゴシ洗ってはいけませんよ」
僕の診察は僅か10分で終わってしまった。
実に病院らしい対応だ…しかし、シャワーを浴びる事が出来るようになって僕は幸せだった。
昼過ぎに帰宅すると、父は仕事で、弟たちも家にいなかったので、僕は母と二人きりになった。
やっとシャワーが浴びられる!
僕は下着を持って浴室に急行した。
久しぶりのシャワーは気持ちがいい!
僕は死んではいなかったが、生き返った気分だ!
そうだ!股間を確認しないと…。
僕はスタンドミラーを浴室の床に置き、股を開いて座り自分の股間を確認した。
自分の股間を目視で確認するのは二日ぶりだ。
僕の股間にはガーゼを患部に密着させる為のテープの跡が残っていた。
そして、僕の股間からはゴロゴロとした精巣がなくなっていた。
本当になくなってる…。
僕は改めて自分の精巣がなくなった現実を目の当たりにした。
金玉がなくなると、はっきりと分かる…これが大陰唇か…。
プニプニしている…ここにも乳房と同様に脂肪がついているんだ…脂肪の下に少し硬い組織がある…これが、海綿体か…。
僕の股間には女の子と同じ陰裂があり、その隙間から空になった陰嚢がはみ出していた。
まるで、女の子の割れ目から小陰唇がはみ出してるみたいだ…。
僕はM字開脚の体勢のまま、指で陰裂を開いてみた。
触った感じは女の子のおまんこと同じだ…左右に広げると割れ目がクパッと開く…。
金玉の皮が縮んでる…中身がなくなると縮むんだ…。
大陰唇の隙間から陰嚢が露出したが、レーザーメスの傷跡は陰嚢の皺に紛れて何処か分からない程に回復していた。
僕の体は完全に女性化している訳ではなかったが、大陰唇の間には弛んだ陰嚢があり、それはまるで本物の小陰唇のように見えた。
僕は自分の小陰唇を指で触ってみたが、それは左右のヒダが繋がった状態で、何者の侵入も許さない感じだった。
不思議な見た目だ…女の子の割れ目とそっくりなのに、僕の小陰唇は固く閉ざされている。
まるで、未開封の新品って感じだ。
精巣がなくなったからなのか、女性ホルモン剤のせいなのか、おちんちんが少し小さくなった気がする…。
僕は包茎ではなかったが、縮んだペニスが皮を被っていて、仮性包茎の状態になっていた。
これから、どんどん小さくなるのかな…。
僕は皮を剥いて亀頭を綺麗に洗い、ついでに新しく出来た割れ目も洗った。
あっ!しまった…おちんちんが割れ目に挟まった…。
それは、僕が精巣捻転を起こした時と同じ状況だったが、既に精巣がなくなっていた股間は痛みを感じる事はなかった。
僕のペニスの付け根の構造は、女性のクリトリスに近い状態だった。
本物のクリトリスは大陰唇の割れ目の間に収まっている…おちんちんも割れ目に挟む方が自然なのかな?
僕は股間についた泡を流してから、改めてペニスを陰裂の隙間に押し込んでみた。
凄い!割れ目のなかにピッタリと収まった!
僕の股間はペニスを大陰唇に挟んだ事で、本物の女の子と同じ形状になった。
スッキリとした見た目だ。
僕はペニスを陰裂に挟んだ状態で立ち上がった。
本物の女の子みたいだ…いや、本物よりも割れ目の存在感が強いかも…。
陰毛の生えていない僕の股間には、半開きの陰裂が見えていた。
意外と深い割れ目だ…。
そうか、大陰唇の土台となる海綿体が大きいからだ。
普通の女性の大陰唇は小さなクリトリスの根元にある海綿体がベースになっていたが、僕のはクリトリスとは比較にならない程に大きなペニスがベースになっていたので、大陰唇の隆起も大きかった。
それに、ペニスを挟み込んだ事で、陰裂が完全に閉じた状態にならないのも、割れ目に存在感がある原因だった。
凄い…足を動かしても割れ目からおちんちんが落ちてこない!
僕は女の子がオナニーをする手付きで、右手の中指で割れ目を撫でてみた。
あんっ…。
何!これ?気持ちいいかも…。
僕のペニスは左右から大陰唇に圧迫されていたので、指で撫でただけなのに、ペニス全体を刺激されている感覚がした。
凄い…おちんちんを握っているのと同じ感覚だ…いや、女の子の中に挿入した時に近いかも…。
僕が陰裂に入れた指を溝に沿って前後に動かすと、背中に電気が走るような快感がして、後頭部が痺れ、乳首が疼きだした。
あんっ…何…これ…セックスの時より気持ちいいかも…。
僕は左手で自分の乳房を掴み、硬くなった乳首を人差し指と中指の付け根で挟んだ…。
あっ…気持ちいい…ダメ…止められない…。
僕は浴室の中で立ったままオナニーをしていた。
うんっ…あっ…あんっ…あっ…あっ…。
すると、僕のペニスに痛みが走った!
その痛みは突っ張るような痛みだった。
陰裂に入れた指て、ペニスを大陰唇の隙間から取り出そうとした。
何だこれ!大陰唇が硬く膨張していて、ペニスを強く挟み込んでる!
そうか…興奮してペニスが充血すると、同じペニスの一部である大陰唇も充血するのか…。
僕は女性の膣の位置まで移動した亀頭の先に、女の子が自分の膣に指を入れる時の仕草で中指をねじ込み、レバーを起こすようにペニスを陰裂から取り出した。
大陰唇の圧迫から解放されたペニスは勢いよく勃起した。
えっ!男の時と同じだ!
勃起した時のサイズは以前と変わらない…。
僕は何故か安心した。
女として生きて行くなら、これは必要のない物なのに…。
僕は自分の勃起したペニスを下から触ってみた。
精巣がなくなったから、はっきりと分かる…僕のおちんちんは体内に入った所で左右に分かれている…それに、割れ目が硬く閉じている…。
ペニスを挟む事のなくなった僕の大陰唇は、内部の海綿体の充血により膨張し、芯の部分がペニスと同等の硬さになっていた。
でも、表面の脂肪がおっぱいのように柔らかい…割れ目に指を入れると…凄い…指を強く挟んでくる…。
将来、僕に膣口がつくられた時、この大陰唇が僕に挿入されたペニスを強く締め付ける事になるのか…。
僕は硬く勃起しているペニスを握って、張り出した亀頭のカリの部分を刺激するように扱いてみた。
「あんっ…」
えっ、男の時より感度が良くなってる?
僕は喘ぎ声が出ないように、下唇を噛みながらペニスを擦り続けた。
うんっ…あっ…あっ…あっ…あっ…。
僕の鼻から喘ぎ声が漏れた…。
あっ…あっ…あっ…あっ…あんっ…い…い…逝く!!
すると、僕のペニスから勢いよく精液が飛び散った!
はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…凄い…普通に射精した…。
僕の体からは精巣がなくなっていたが、以前と変わらない精液が放出されていた。
僕のペニスは、普通に勃起し普通に射精する事が出来た。
僕は浴槽の縁に座って呼吸を整えた。
これなら、今まで通り女の子とセックスが出来る…良かった。
僕のペニスは、尿道に残っている精液をだらしなく滴らしながら萎んでいった。
僕は自分の股間を触ってみた。
大陰唇も柔らかくなってる…。
僕の性欲は醒めていた。
男の時と一緒だ…射精すると冷静になる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます