第24話 弟におっぱいを…
お風呂から出ても、僕の気分は沈んだままだった。
僕の選択は間違っていたのかも…。
考えても、直ぐに結論の出る問題じゃない…取り合えず、目の前の事をするしかないか…。
あっ、そうだ、忘れる所だった…化粧水とかボディクリームを塗らなきゃ…これじゃ、三日坊主どころか一日坊主だ。
取り合えず、女として生きて行くなら綺麗になる努力をしよう!
僕は顔に化粧水と乳液を塗り、体にボディクリームを塗る事にした。
やっぱり、背中は塗れない…んっ、廊下を誰か歩いてる…この足音は…。
「悠斗?」
「何だよ!」
「悪い…ちょっと手伝って!」
僕は廊下にいる悠斗に声を掛けた。
「何だよ…えっ!兄貴…!」
洗面所に入って来た弟の悠斗は、僕の裸の後ろ姿を見て驚いた表情をしていた。
「悪いね、背中にこのクリームを塗って欲しいんだけど」
僕は鏡越しに悠斗に話し掛け、ボディクリームを渡した。
「嫌だよ!」
「何で?…お風呂上がりには、必ず保湿しないとダメって、エステの人に言われたから…お願い!」
「え~っ…せ、背中に塗れば良いのか?」
「助かるよ!」
全く、ケチな弟だ…普段から学校の宿題を手伝ってあげたり、不器用な弟に代わってガンプラを作ってあげたりしてるのに…あれっ?手が震えてる?何で?風邪かな?
「何で、震えてるの?」
「ふ、震えてないし!…これで良いだろ!」
「ありがとう!助かったよ!これからも頼むね」
「嫌だよ!」
「何で?代わりに何でもしてあげるから」
もう直ぐ夏休みだ…きっと悠斗は、例年通り夏休みの宿題を溜め込むに違いない…何でも手伝ってやるよ。
「何でも?」
「そう!」
「なら、するよ…」
「ありがとう!じゃあ、早速、明日の朝もお願いね」
良かった!これで「背中にクリームが塗れない問題」が解決した。
あれっ?悠斗が洗面所から出て行かない。
「ありがとう…もういいよ…おやすみ」
僕はガードルを穿きながら、悠斗が洗面所から出ていくように促した。
「あのさ…何でもしてくれるんだよね…」
「うん」
「じゃあ…触らせてくれよ…」
「えっ…何を?」
「あの…その…胸…」
はあ?そういう意味の「何でも」じゃないんだけど…。
悠斗は真っ赤な顔をして、下を向いていた…。
ここで断れば、中学2年の男子は傷つくだろうな…仕方ない。
「何だ!そんな事で良いの?痛いから強く触っちゃダメだよ!」
僕は明るく答え、体を悠斗に向けた。
悠斗は震える手で、僕の乳房に手を伸ばしてきた。
「触れるのは、背中にクリームを塗ったのと同じ時間だけだからね!」
僕は明るく振舞い、ゲームっぽいルールを定めて、エロい空気を払拭した。
「分かったよ!」
「それから、こんな事させるのは今日だけだからね!」
「分かったよ!」
「明日から、どれだけクリームを塗っても触らせないから!」
「分かったよ!」
悠斗の指が、僕の柔らかい乳房にめり込んだ…指に力が入る…僕の乳房の形が変形した…。
「凄い!柔らかい!気持いい!」
悠斗は僕の胸を両手で優しく揉みながら嬉しそうに感想を言った。
バカ…恥ずかしいから感想を言うなよ…それに強く触るなとは言ったけど、優しく触るのも…あっ…うんっ…。
「凄い!乳首がコリコリしてきた!」
何?…これ?…気持ちいいの?…イヤ…ダメ…声が出そう…。
「ダメ…もう終わり…」
僕は悠斗の手を優しく退けると、悠斗は
「どうしたの?顔が赤いよ」と言った。
「お風呂上がりだから…そんな事より…もう出て行って…」
僕が乳首の快感に耐えながらそう言うと、悠斗は心配そうな表情で洗面所から出て行った。
僕は何とか女の喘ぎ声を出さずに済んで安心し、自分の乳房を触ってみた。
また乳首が硬くなってる…昨日までは、ただ痛いだけの乳首だったのに…何だろう?指で撫でると気持ちいい…んんっ…はっ…うんっ…。
ダメだ!我慢しないと…。
僕はパイル地の部屋着を着て、自分の部屋に戻りベッドに倒れこんだ。
まだ、乳首がジンジンしてる…体が熱い…お腹の奥が疼いてる…ここって子宮?
男と女は見た目が大きく異なるが、遺伝子レベルで見れば、ほほ違いがなかった。
男も胎児の時は女性と同じ発育をしていて、出産の数ヶ月前に女性のパーツを流用して男の体になっていた。
クリトリスを流用してペニスが作られ、卵巣が精巣に、左右の小陰唇が結合して陰嚢が作られ、そして、子宮や膣を流用して精液を作る前立腺や精嚢が作られていた。
子宮の名残である前立腺が疼いているのか…。
僕は強い性衝動に耐えられず、部屋着を脱ぎ捨て全裸になると、仰向けの体勢で、自分の乳房を揉み始めた。
乳首が硬くなってる…指で挟むと…あんっ!…気持ちいい…ダメ!…勝手に腰が浮く…体が仰け反る…あんっ!…あっ…。
「あっ…あっ…あっんっ…あっ…あっ…あっあっ…」
声が止められない…体が勝手に痙攣する…頭の中が白くなっていく…ベッドに寝ているのに、何処かに落ちてい行きそう…逝く…!
僕は目を覚ました…呼吸が荒い…寝てた?…気絶してたの?
僕が重い体を起こすと、腹部が濡れていた…。
えっ…射精してる…アソコを触ってないのに…おっぱいの刺激だけで逝ったの?
昼と一緒だ…。
僕の胸は女性化していたが、女性が胸を揉まれて気持ち良くなる感覚が理解出来なかった…触ると痛いだけなのに…。
単なる皮膚の一部だった僕の乳首は、触っただけで痛む患部となり、やがて、敏感な性感帯へと進化していた。
怖い…自分で快感をコントロール出来ない…。
あっ!悠斗に喘ぎ声を聞かれたかも!
僕は急に冷静さを取り戻した。
僕はお腹の上の精液を拭き取り、ドアを少し開けて弟たちの部屋の様子に聞き耳を立てた。
ゲームの音がする…気付かれていない…良かった。
しかし、何なんだ…あの感覚…勝手に声が出て、自分で自分をコントロール出来なかった…。
不用意に胸を触るのはやめよう…。
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