第12話 裸の晴香と僕の裸
施術室は一部屋ごとにカーテンで仕切られていたが、僕と晴香は一緒に施術を受ける事になっていたので、二人の部屋の間のカーテンは開けっ放しになっていた。
僕たちは施術用の服に着替えるように言われて、二人きりにされてしまった。
いいのかな?
僕は晴香の裸を見る事になる。
僕は着替えの間だけでも二部屋に分けた方が良いと思い、カーテンを締めようとすると、晴香は洋服を脱ぎながら
「ごめんね、うちのお母さんデリカシーがなくて…ゆきちゃんの事をニューハーフだなんて…」
と話し掛けてきた。
えっ、僕に裸を見られるのが恥ずかしくないの?
「大丈夫だよ、だって、その言い方が一番分かり易いし」
晴香は既に上着を脱いでいて、上半身はブラジャーだけになっていた。
うわっ…ブラが食い込んでる…「はみブラ」だ…下着屋さんが言っていた通り、サイズの合ったブラをしている女性は少ないんだ…。
それにしても、ここでカーテンを閉めるのは、逆に晴香を傷つけるかも…僕もこのまま脱ぐしかないか…。
僕はカゴの中から施術着を取り出し、施術台の上に広げた。
やっぱり説明通りだ…ガウンと紙パンツしかない…。
僕は晴香に背中を向け洋服を脱ぎ始めた。
あ~あ…あの時、余計な一言を言わなきゃ良かった…でも、あのままワンピースに着替えていても、僕のスネ毛を見た伯母は「丁度良かった一緒にエステに行きましょ」と言っていただろう…一緒の事か…。
僕がブラジャーを外していると後ろから
「ゆきちゃん綺麗!凄く痩せてる!スタイルが良くてモデルさんみたい!」
と言う晴香の声が聞こえた。
僕が反射的に振り返ると、そこには紙パンツしか穿いていない晴香の姿があった。
えっ!おっぱいが丸見えだ!うわっ!本当に大きい!それに乳輪がデカい!…えっ!紙パンツの前が盛り上がってる!相当陰毛が濃いんだ…小学生の頃はツルツルだったのに…。
「そんな事ないよ!はーちゃんの方こそ胸が大きくて綺麗!」
僕は、咄嗟にお世辞を言った自分に驚いた。
「え~、ゆきちゃんのも大きいじゃん!それに形が綺麗!それって本物なんだよね?」
晴香は僕が手に持っている脱ぎたてのブラジャーを奪い取りタグを見ながら
「本当にDなんだ…ねえ、触ってもいい?」
と言うと、僕の返事を待たずに勝手に僕の胸を触り始めた。
「凄い!本物だ!」
どうやら、おっぱいは触れば本物かどうか分かるようだ。
「そう言うはーちゃんは?」
僕は話の流れで、晴香の胸の大きさを確認した。
「私は太ってるだけだし…」
うん…確かに晴香は太っていて、下腹部がぽっこり出ていたが、男のデブとは太り方が違っていて、生々しいリアルな女らしさがあった。
「そんな事ないよ、私よりも大きいでしょ」
「一応、F75だけど…」
Fー75!アメリカ軍のジェット戦闘機みたいな響きだ!カッコいい!
現在のアメリカ軍の最新鋭機はFー35だからFー75が開発されるのは何十年も先の事になるだろうが…。
そんな事よりも、アンダーバストが僕と同じ70だとすると、G70だ!僕より3カップも大きい!
いやっ!ブラのサイズが合っていないから、実際は、もっと大きい筈だ…Hカップはあるかも…。
高一でHカップは凄い!
「凄い!クラスで一番大きいんじゃないの?」
「まあ、一応…でも、大きくても良い事なんて一つもないよ…肩は凝るし、男子にジロジロ見られるし…」
「分かる!僕もジロジロ見られた!」
「あはは!ゆきちゃんって僕っ子なんだ!」
しまった…興奮して、つい僕と言ってしまった…。
「ねえ、下はどうなってるの?まだ切ってないんでしょ?何も付いてないみたいだけど…」
「うん、まだ残ってるよ…見る?」
僕は冗談でそう言うと、晴香は
「えっ!いいの?見せて!見せて!」
と言って、今日一番の笑顔を見せた。
え~っ!思っていたリアクションと違う!ここは「いや~ん!」とか言って、拒否するパターンじゃないの?でも、仕方ないか…。
僕がガードルを脱ごうとすると、晴香は嬉しそうにしゃがんで自分の視線の高さを僕の股間の高さに合わせてきた。
えっ、そんな間近で見るの?…て言うか、屈むとお腹に段が出来るんだ…確かに巨乳というより、体全体に脂肪が付いてる感じだ…。
「凄い!毛が生えてないんだ…でも、子供の頃より大きくなってるね!それに、皮も剥けてるし」
僕の小学生の頃の大きさを覚えているんだ…僕の晴香の裸の記憶はツルツルの割れ目だけなのに…。
「そりゃ、高一だからね…でも、彼氏のよりも小さいでしょ?」
「彼氏なんかいないよ…男と付き合った事もないし…お姉ちゃんと妹は、やりまくってるけどね」
えっ、晴香は処女なんだ…て言うか、妹の千尋ちゃんは、確か中二の筈だけど、やりまっくてるって…。
僕の弟の遥斗は、同じ中二だけどゲームに熱中してる、ただの子供なのに…。
「キスも、ゆきちゃんとしかした事ないし」
確かに小学生の頃、晴香とは毎日のようにキスをしていた…。
「お着替えの方は、お済みでしょうか?」
カーテンの外から、エステティシャンの人が声を掛けてきた。
「あっ、もう少しです!ごめんなさい!」
僕は慌てて紙パンツを穿き、短いガウンを羽織って、準備が出来た事を伝えた。
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