第47話 中学生育児日記


 中学生の子供は手を掛けずに目を掛けると言いますが、まだ手がかかります。

 身の回りのことなどはある程度自分で出来るので、一般的にいう「手が掛かる」というよりも内面的なところというか、中身がまだまだ子供な部分があるなと感じます。上手く言えないのですが、理解にデコボコがあるというか、これは理解出来ているけど、こっちは予想以上に理解できていなかったり、全くおかしな思い違いをしていたり。

 日々、それを見つけては立て直していくというというのが我が家の中学生育児になっています。


 それを見つけるには関わる時間と会話が必要ですが、中学生になると帰りも遅いし、遊びたいし、親がウザいのでなかなか難しいです。

 その上こちらの伝え方もイマイチだったり、子供の理解力も足りない状態だと誤解が生じてバトルになります。それにこの年になるとテーマも複雑になりますから、それを理解できるように上手く伝えるのはかなり難しく、時間と労力がかかります。

 決して片手間に出来ることではないよ。

 何か見つけた時はじっくり腰を据えて向き合える余裕が必要。むしろ小さい頃よりも手が掛かる場合もあると思います。変な価値観や視野の狭さを取り払いながら、自分で考えられるように導くって難しい。「君たちはどう生きるか」の叔父さん、改めてすごいと思う。


 ここを曖昧にして拗らせると、最悪は不登校や引きこもりになってしまうと思う。

 それを共働きしながらやって行かねばならないハードさよ。生きにくい訳ですよね。


 もう「ここは譲れん」と思ったときには、仕事も世間体も先入観も一旦全部脇に置いて、フラットな状態で子供とじっくり向き合う。

 それが回り道なようで、子供にとっても親にとっても解決への最短ルートなんだと思う。

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