　女子高怖い。スーパー女ともうひとつのグループのリーダーがしょうもないことで激突して、クラスは真っ二つになって険悪なムードになっていた。

　私はスーパー女といたからそのまま巻き込まれていたけど、唯一その二つをどうにかしようとしていたのが、あの子だった。どっちとも話をして、仲直りさせようと奮闘して。誰のためにもならないのに、何故かあなただけが頑張っていた。

　その理由を聞けば、いつも人のためというのを否定するあなたの口癖。

「あたしが納得出来ないから。」

　それで動けるから、あなたは誰よりも優しいの。自分のことはめんどくさい、なんでもいいけどね、と言ってなげやりなのに、人が絡むと必死なのがその証拠。本当は分かってるのに、自分のためと言い訳してる。少しだけツン気味なあなた。

　あなたは人のために何かをしている時、諦めない。どれほど苦しんでも、見捨てることをしない。

　結果的にクラスが纏まった。あなたがいなければ、きっとそのままだった。纏まるまで、あなたが苦しそうにしていたのは知っていた。それなのに、それでもあなたは、自分のためだって言うから。

　そんなあなたを、私は分かってるから。

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