ファイナルファンタジー6が来る!②
ファイナルファンタジー6について書くのにあたって、前回の僕が遭遇したファイナルファンタジー6発売決定を知らせる初報がいつ雑誌に掲載されたのか調べてみたのだが、いまいちわからなかった。
少なくとも、1993年(僕が小5)の12月発売の雑誌では、ファイナルファンタジー6に関する情報は続報扱いで、新キャラとしてエドガーとマッシュが発表されていた。なので、初報はこれよりも前ということになる。
なんとなく、10月ごろだったような気がしているのだが、これはほんとうに、なんとなく、というだけでなんの確証もない感覚である。
――しかし、だ。
読者の方々は、FF6の前作であるFF5が、一体いつ発売されたか、知っているだろうか?
1992年の12月6日である。
FF6の初報が10月にあったとして、前作が出てから10ヶ月である。
FF5の存在を発売してから知って、FF5を手に入れるために毎月500円づつ貯金していた小学生が、ようやく5,000円貯まったと思ったら、もう次回作の情報が出ている! みたいな状況になるのである。
そして驚くのは、その半年後の1994年4月には、もうFF6は発売されてしまうのだ。
まあ、FFやスクウェアが特別すごいというわけではない。
カプコンのブレスオブファイアにしても、1が1993年4月に出て、2は1年半後の1994年12月に出てしまう。
アトラスの真・女神転生だって、1は1992年10月に出て、2は1年半後の1994年3月、さらに続編のifに至っては半年後の1994年10月である(これはグラフィック/BGMは2の流用が多いのだが、それでも早い)。
いまどきこんなペースで出る据え置きゲームなんて、アサシンクリードくらいのものである。
少なくとも、今の日本のメーカーで、ある程度の売り上げがあったそれなりの規模があるゲームの続編が、こんなペースでポンポコ出ることはまず無い。
どんどんグラフィックが向上し、今ではたかがマップ上の入れない置いてあるだけのビル1個つくるのにも、1人が3日くらいかかったりするし、RPGのダンジョンをひとつ作るのにも、数人がかりで2ヶ月以上費やしたりも余裕でするのだ。
当然、スーパーファミコンの頃のようなペースで出せるはずもない。
それ以前に、当時はとりあえず出せば売れた時代だったから、考えるよりもまず行動みたいな、そういう勢いみたいなものも、もちろんあったのだろう。
何が言いたいのかというと、なんかよくわかんないけど当時は各メーカーがゲームを出すスピードがなんかすごい早かったのだよ、ということが言いたいのである。
はい。
なんだか話がすごくそれてしまったまま、予定文字数の半分に到達してしまった。
大変だ!!
さて、FF6は初報のあとも、五月雨式に情報が出続ける。なんてったって、半年後にはもうソフトが出るんだから当然である。
とにかく、出てくる画面、出てくる画面が軒並み美しく、新しい情報が出るたびに、新しいFFハンパないな、と思ったものだった。
ところで、1993年12月に発売されたドラゴンクエスト1・2を、僕はクリスマスに買ってもらった。
すでにファミコンで1と2をクリアしてはいたのだが、それでもスーパーファミコンで綺麗になったリメイク版というのは魅力的だったのだ。
ほぼ同タイミングでロマンシングサガ2も発売され、僕はそちらにもとても惹かれていたのだが、しかし当時周囲へ「僕はドラゴンクエスト派だ」と標榜していたこともあって、ドラゴンクエスト1・2を買ってもらったのだった。
ドラゴンクエスト1・2はとても面白かったし、グラフィックもドラクエ5相当にバージョンアップしていて、綺麗だった。
でも、なんだか物足らなかった。
そもそも、ドラクエ1と2は、2作足しても当時の他のRPGと比べてボリュームが不足気味だし、クリアしたあとに隠し要素があるわけでもなかった。
それに、グラフィックも所詮はドラゴンクエスト5程度だった。当時においても、ドラゴンクエスト1・2のグラフィックは、綺麗だけどちょっと古い、という印象だった。
まあ、ドラゴンクエスト5よりもいくらかこなれて、多少は綺麗にはなってはいたが――
所詮12Mロムのグラフィックだった。
なにせ1年半前にでたドラゴンクエスト5と同じロムサイズなのだ。
1年前のファイナルファンタジー5や同時期にでたロマンシングサガ2は16Mロムである。
非常に乱暴な表現だが、ロムサイズが大きければ大きいほど、沢山の色を使うこともできる。色数が増えればグラデーションは滑らかになるし、そうすると立体感も増していくことになる。
そりゃあ見劣りもするというものである。
そして、既にファイナルファンタジー6は、24Mロムで開発中であることが発表されていた。
ドラクエ5や1・2の2倍、FF5と比べたって、1.5倍の容量が扱えるのだ。
そりゃあグラフィックがとんでもないハズである。
そんな状況であるから、当時においてもちょっと1歩遅れ感の否めないドラクエ1・2のグラフィックを見ながら、ドラゴンクエスト派であった僕をしても、ファイナルファンタジーを作ってるスクウェアってメーカーの技術はスゲーんだな、と思ったものだった。
さすがに小学校5年生ともなると、舌は肥えるのだ。
この頃から、スクウェアは最先端のゲームを作っているメーカーだ、と僕は認識するようになった。
ファイナルファンタジー6が来る!③
へ続く。
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