タイトルのない詩(うた)
愛する者との別れがあった
それは突然にやってきた
いつも一緒だった
いつも慕ってくれた
どこへ行くにも
何をするにも
一緒に歩いた道を通ると思い出す
君の後ろ姿
駆け寄ってくる瞳
可愛い声
走っては振り向いて
私が追い付くのを待っていた
君と歩きながら歌った唱歌
故郷の詩人の書いた詩を
移り変わる季節の空の下
田舎の一本道で声を出して
繰り返し覚えた日々
愛する者がいなくなるなんて
思ってもみなかった
それは突然にやってきた
一緒に囲んだ食卓で
あの子がいないと泣いていた
食事も喉を通らない
苦しくて悲しくて
誰かが言った
一緒にいられた、一緒にいられなかったかもしれないのに
そんなこと思えるか!
あの時はそう思った
言葉足らずの言葉だったんだね
感情を言葉に表せないのに
慰めようとして
今わかる その言葉
感謝に変えよう この思い
あの子に会えたことを
一緒に暮らせたことを
今私は訓練している
感謝することを
一緒にいられる今からね
そう 一緒にいられる今からね
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