タイトルのない詩(うた)

目覚めると枕が濡れている

また夢を見て泣いていたのか


暗い森に囲まれた湖の畔に立ち

湖面を見ている

水しぶきがあがり

とてつもなく大きな白い一角獣が

鋭い眼差しで私をじっと見ている


その瞳からは涙が溢れている

悲しげな表情に胸が痛い

私は何も言わずに

ただその涙を見ていた


そして暫くすると

一角獣は水しぶきをあげて

湖の中へと消えて行った

なぜ苦しむのか

なぜ悲しいのか

そう思いながら目が覚める

なぜ私は泣いているのだろう

なぜ胸が痛いのだろう


一角獣あなたは誰?

人間の姿を失った人なのだろうか

私と何の関わりがあるのだろうか

あなたは誰?

暗い森の湖はどこだろう








  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る