ため息
(オーガ退治にこの武器はちょっと厳しいな。
だとしたら土魔法で埋めて……
ナイフで口をこじ開ける?)
そう思ってナイフを見る。
(これだと、まあ折れるな。
だとしたらミスリル屑が必要か……)
ふとベースキャンプを思い浮かんだ。
(あそこに少しでも残ってないだろうか?
かなり嵩張るものだし、食料を含めた兵站の輸送を考えると全部運んでいられる余裕は無いはずだ。
取り敢えず駄目もとで覗いてみるか?)
そう考えた後、オーガ部落へと向かった。
着くと同時に気配を断ち、慎重に慎重を重ねオーガの集落を抜ける。
(ふう、何とか抜けられた……か。)
俺はそのまま、ベースキャンプーかつてのゴブリンドームへと向かった。
◼️□◼️□◼️□◼️□
数分後、無事ベースキャンプへと到達する。
幸いなことにベースキャンプの中には
予想以上の物資が積まれていた。
(この量はいったい?)
過去野営地で見かけた箱も大量に積まれている。
(ははは……ベロウニャ達戦争でもおっぱじめるつもりか……)
苦笑が浮かんだ。
(まてよ……)
不意にヤルの言葉が思い出される。
(『あとドワーフ達が動くとして一年』
そうヤルは言っていたな……。だとしたらわざわざ武器を祖先の地まで運ぶ必要はない……)
(おっぱじめるつもりか?
じゃなく……本当に始める気だ。)
冷や汗が浮かんだ。
◼️□◼️□◼️□◼️□
(ちょっと借りていくか。)
(この考え方、ミュルガに近づいてるな……。
でも、背に腹は変えられない。)
俺はゴブリン魔石の入ったセメント袋一つと
ミスリル袋、それにナイフと銃を借りていくことにした。
(俺の立ち位地……結論ださないとな)
ため息がまた一つでた。
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