ざわめきは道の向こう

都会の雑踏の中にいる自分

それを分かっている自分

でもどこか遠くに感じている自分


都会のがやがやした

ざわざわした

落ち着かない雰囲気は


私を泣きたい気持ちにする


私の居場所ではないと、四方八方から責められるような


怒る母に泣いてすがって、手を振り払われたあとのような


宙ぶらりんの私が足元を見下ろすような


とにかく


とんでもなく恐ろしく孤独で何もかもからはじかれているそんな


幻想


家に帰って、本当に1人になって初めて息をつく


ここは、私の居場所だ

誰にも邪魔されない

わたしだけの居場所だと


飲み込まれてひっくり返りそうな不安が私の中に収まっていって


なんて幸せなんだろう

なんて安心できるのだろう


私にとって世界は広すぎて、丸まっているだけの世界で生きていられたらいいのに

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る