第17話 宗教
あれから僕たちは軍人として何度か戦場にたった。オーバードフレームに乗り、敵として出現するUEたちを排除してきた。最初にあった恐怖は今はあまりなかった。僕たちの腕が通用するとわかったからだ。
また何度も戦ったなかで、これが現実であることを少しずつ心の奥のそうで実感していた。敵の攻撃に被弾して、その衝撃による揺れをはじめとした感覚によってだ。
そうしたある日、いつもとは違った警報が艦内になり響いた。僕は疑問に思いつつ、そのあとのオペレーターからの指示によって戦闘態勢が発令され、速やかに行った。
いつものとおり発進シーケンスを終えて宇宙空間に飛びしたとき、目の前に見えたのは戦艦とオーバードフレームだった。
しばらく疑問に思い待機していると、相手側から広域無線が発信された。
「銀河連合軍の諸君。我々はオーバード教である。そして私は教祖のレスク神父である。今回はキミたちな新たな仲間となった彼らに、我が教を布教すべく参ったのである」
「あなたたちのような邪教とまともに相手をする気はありません。これから3分以内に立ち去らなければ、敵として攻撃を行います」
艦長が同じく広域の無線で回答した。僕は速村先輩のまとに移動して、接触回線で会話する。接触は理屈上として傍受されないため秘密の会話をするのにも適していた。
「なんなんですか? オーバード教というのは?」
「簡単に言うとUEを神格化している謎の武装集団だよ。彼らがいうにはUEにより人類は新たな進化ができるという。
そしてその方法もUEに身を捧げるというものなんだ。全く持って馬鹿げた話だよ。やつらを倒さないと僕たちは滅亡一直線なのに。
そのためUEを敵対生物とさて排除している銀河連合を目の敵にしているんだ」
「よくわかりました。質問なのですが彼らのオーバードフレームには人間が?」
「そうだよ。このオーバード教との戦いは頻繁に発生しているんだ。だからこそゲームとしてのオーバードフレームにも対人戦があったんだ。
これは余談だけど、銀河連合では彼らオーバード教に同調する仲間や身内がいた場合は、事実が判明次第始末されるようだよ。無論、表向きは事故の扱いとしてね。もうそろそろ戦いが始まるよ」
その言葉に従い僕は伸ばしていたワイヤーを戻して接触回線を終了させた。すくなくともオーバード教はカルト教団だということはよくわかった。
「3分も時間を頂き感謝する。お陰で上手くことが運びそうである。お礼に洗礼をさずけよう」
彼らが返信をしたとほぼ同時に、UEの出現兆候げ現れた。出現予測時間は1分だった。驚く間も無く目の前のカルト集団は攻撃を開始した。
僕たちはすぐさま迎撃を始めるが、すぐさまUEも現れて場は自然と荒れる。敵のオーバードフレームはUEを守るように立ち回り、彼らも攻撃をされながら軍への攻撃をやめない。
対人戦の成績がそこまでよくない僕は、自然と苦戦する。また、僕たちと同じ人類が乗っているのを考えると自然と躊躇してしまうためでもあった。
そんな僕のもとに漆黒のオーバードフレームが奇襲による接近戦をしかけられた。僕は自然と遠距離と近距離どちらも対応できる、兵装リエディエを近距離モードで受けていた。
「こ・ん・に・ち・はー! 初めまして山賀歩武くん、キミに布教しに来た。もっとも、私はキミのことをよく知っているのだが」
こうして接触回線が開かれた。
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