第7話 設定資料集
チームの初陣から一ヶ月後の昼休み。愛好会室にきた僕は携帯端末を出して、購入したオーバードフレーム設定資料集のデータを出した。発売されたのはゲームが稼働してからの一ヶ月後で、電子データでのみ出ている。
理由は単純で本の書籍では後からデータを追加することができないためらしい。事実として発売してからの間にこの設定資料集に追加のデータが乗ったことがいくらかあるらしい。それも目次の部分にバージョン毎に記載されていた。
あれから僕はこのゲームに魅力を感じて、もっと設定や世界観を知りたいと思ったために購入したのだ。そうして僕は期待をもって一ページずつスライドしてくことにした。
『時は現代。地球は秘密裏に銀河の星々を統括する軍隊である銀河連合軍と接触していた。彼らとの接触によりもたらされた情報は、幸いにしてまだ接触していない脅威だった。そのため一般人にはパニックを起こすとして秘匿された。
突如、銀河にはあらゆる星の生命体を残さずに消滅させる謎の敵――Unknown Enemy――通称UEによって生存の危機に陥られていた。UEと交戦をはじめて百年以上の時が経過していたが、未だに解明されていることは少ない。
わかっている数少ない情報はUEには通常の兵器は一切通用しないこと、そして対抗できるのが人型機体の内部であるフレームに、特殊な幾何学模様が描かれたロボットでないと攻撃が通用しないことだ。どうやら人型ということに大きな意味があるようで、同じ模様を戦闘機などに使用しても効果がないとうことだ。
そしてUEは宇宙空間に突如として現れるため常に後手に回ることだ。そのための敵の巣というものは現在に置いてはなく、また仮に存在していたとしても発見されていない」
そこから先は銀河連合軍の発足の話や、銀河で初めてUEとの接触などの話がこと細かく記されていた。あまり興味のないページはイラストだけを見ながら飛ばしていたが、その中で得られた情報によると既に三つほどの惑星がUEによって滅ぼされているとのことだった。
また銀河連合軍は常に兵士を募集しており、UEの被害に遭った惑星は当然だが、未だに被害にあっていなく情報が秘匿されている星にも兵士を募集しているようだ。
そして時間ギリギリになって一応は読み終え、設定資料集の発行年数や出版会社などの情報がある奥付を見る。そこには著・編集などの一部が○○会社銀河連合軍とかになっていのに遊び心を感じられクスりと笑ったのだった
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