第3話 速度と停止
50m走後にドッチボールをおこなうことに。
「さあ、なんとかチーム別けも終わたからゲーム開始だよ」
ウキウキ気分で言う停止。
「さあ、なんとか別のチームになったので勝負!」
「だから勝負はしたくないのに」
最高速度と最低速度は勝負することに。
「まあ、頑張ろう!」
「停止ちゃんはなんでも元気だね」
「だって速度ちゃんと同じチームだからかな」
「うん。停止ちゃんといるとなんだか楽しくなるね」
停止と最低速度は笑いあった。
それを何か悔しく見る最高速度とにこやかに見守るクラスメイト。
「よしゲーム開始だ!」
「ドッチボール始まって数分だけど……」
周りを見る停止。
「いつのまにか自分と速度ちゃんの二人きりになっている」
そう、いつのまにか停止と速度の二人きりになっていた。
それなにの相手のチームには七人もいる。
「ははは、この勝負も目に見えてきたわね!」
最低速度の大声をあげた。
「さあ、これでお終いよ!」
最高速度が投げたボールが早くなる。
「あーずるい速度さん能力使った!」
「勝負は常に卑怯なのよ!わたくしの能力、あらゆる物体のスピードをあげる能力を使ったボールを取れるもの取ってみなさい!」
「こうなったら――」
「能力使うの?一時 停止《いちじ ていし》あなたの能力は物体の動きを止める能力。ボールは動いている、それを止めるとボールは止まり地面に落ちるわよ」
「クッこうなったら」
一時停止は能力を使うのを止め、すごいスピードで飛んでくるボールを素手で受け止めることに。
「そんなことは私がしない」
一時停止の前に最低速度は立ち上がった。
「そっか、速度ちゃんの能力なら」
「うん、任せて!」
最高速度が投げたボールは徐々にスピードが落ちて、ポンと最低速度の手にきた。
「これで形勢逆転だね」
ニコッと笑顔をみせる最低速度。
「うっしまった」
「さすが、速度ちゃんの能力。あらゆる物体のスピードを落とす能力なら動くボールを簡単に取れるんだね」
さっきまでとは違い勝ち誇った顔をする一時停止。
「さあ、速度ちゃん投げるのよ!」
「うん、えい!」
最低速度が投げたボールは綺麗に円を描いて最高速度の手に戻ってきた。
「ああーー!」
「うおーー!」
騒ぐ一時停止と驚く最高速度。
「どうしてこうなって速度さんの手に戻っているの!」
「そうよ!この流れなら形成逆転になる場面では!」
「そうだよ、この憎たらしい人の顔面にボールを当てる場面でしょ!」
「なんでそうなんるの!わたくしの顔面に当てるとかあなた最低でしょ!」
「今からそうなりそうになってるのは自分たちなんだけど!」
「はっ、そうだった。いくわよ!」
「くるよ、もう一度速度ちゃん能力を使って」
「う、うん」
最高速度がボールを投げては最低速度がボールのスピードを落としまた投げるの繰り返す。
何度か投げては受け取りが繰り返しているとボールが一時停止の手に渡る。
「「あ」」
「ふふふっついにボールがきた!」
「うっとうとう彼女にボールが……」
「頑張って停止ちゃん」
「それじゃいくよー!えい!」
停止が投げたボールはワンバンして相手チームに渡ってしまった。
「あれ?」
「さあ、やっておしまい!」
「いくよー」
相手チームが投げたボールは一時停止と最低速度二人を当ててまた最高速度が勝負に勝って終わった。
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