言いたい
「おもしろいと言え」
「……」
「おまえは、その物語をおもしろいと思って書いたんだろ? だったら胸を張っておもしろいと言え」
「……」
「ぜひ読んでくれと言えよ。絶対に損はさせないから、時間を無駄にはさせないから、きっとおもしろいと言ってしまうから、ぜひ読んでくれと、そう言え」
「……」
「なぜ言わない?」
「……」
「自信がないのか? その物語を読んでもおもしろいと思われないと、むしろ、不快に思われると、時間の無駄だったと、批判されると、そう思っているのか?」
「……」
「批判されるのが怖いのか? おもしろいと喜んでもらえる可能性に目を瞑るほどに、否定されることが怖いのか?」
「……」
「読まれないことの方が、よっぽど怖くないか?」
「……」
「おまえの物語を読んでつまらないと思う人はいるだろう。もしかしたら、ほとんどの奴がそう思うかもしれない。けれども、ほんの少し、ほんの一握りかもしれないが、おもしろい、と、そう感じてくれる人がいると思うぞ」
「……」
「おまえを否定する奴なんかを気にして自粛するよりも、バカみたいに自信をもって、迷惑なくらいに大きな声で叫んで、その一握りの大切な読者を探したいとは思わないか?」
「……」
「出会いたいとは思わないか?」
「……」
「もしも、おまえの読者に出会いたいのであれば」
「……」
「おもしろいと言え」
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