第7話 『人工衛星の供養』その5

☆台風、地震、豪雨と、苦労を強いられているかたが、知人、親戚を含めたくさんいらっしゃる中で、こうした稚拙なお話しは、決して良くないので、削除しておりましたが、自分のリハビリのためもありまして、少しずつですが、再開させていただければ幸いです・・・。


・・・・・・》》》》《《《《・・・・・



 そりゃあもう、官房長官さまが怒り狂ったのは、当たり前でしょう。


 しかし、やり始めたんだから、ぼくだって、もう後には引けません。


「いいですか、あと、50分後に、このあたりの雨がやむはずです。そうなったら、考えてくださいよ。だめなら、お金は要らないから。」


『ぶちゃ!!!』


 電話機が壊れたと思いましたね。


 本当に、政治家の方と言うものは、まあ、いら立ってるのはわかりますがね、いささか気が短いよなあ、と、思う事があります。はい。


 ぼくらは、かたずをのんで、時間が経過するのを待ちました。


 それはもう、永遠のような長い長い時間でした。



 ********   ********



 そうして、その、60分後が来ました。


 何もかもが、うそだったように、お空に晴れ間が広がりました。


「晴れたぞな!!」


 乱暴君が、勝ち誇ったように言いました。


「むむむ。まさか!」


 ぼくは、天地がひっくり返るくらいに驚きました。


 偶然かもしれません。


 政府は、きっとそう言うのでしょう。


 ビルの周囲の人々が、窓から顔を出して、お空を見上げています。


 やがて、電話が鳴りました。


 官房長官さまです。


『君の言う事は、信じられない。そりゃあ、誰もだぜ、きっとね。しかし、不思議なことに、その街の上空だけが、ぽっかりと晴れた。あり得ない。晴れ間だけなら偶然にでもあるさ。しかし、これは説明がつかない。・・・わかった、杖出首相に進言し、実現に努める。努めるとしか言えない。あまりに馬鹿げていて、首相も、さらに、各国が同意するとは思いにくい。が、やってみる。君も、衛星画像を見て見ろよ。びっくりだぜ。』


 ぼくは、衛星画像をチェックしたのです。


 この街の周辺上空だけが、晴れています。


 それはすぐにわかる。


 しかし、そこだけをズームして行って見て、ぼくもびっくりしたのです。


 雲の隙間は、そこに巨大な文字を描いていたのだから。


 【60】


 「むむむ、これは、時間かなもし。」


 乱暴君が覗き込みながら言いました。


 「『60分』か。あああ、見ろ雲の数字が崩れてゆく・・・あ、また再構成してゆく・・・『50』になった。」


 「こらあ、結構衝撃的な映像ぞな。」





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