第5回 『人工衛星の供養』その3
********** **********
「月面反射は、非常に効率が良くありません。100W以上の送信機が必要だし、高感度な受信機、よい八木アンテナ、国の免許も必要だし、設備の点検も厳しい。そんなめんどくさいことする人は、ごく少数ですよ。まあ、ぼくはその一人。」
「おじさん、おだいもくはよいとして、この際、やってみてくださいぞなもし。相手は月じゃない。人工衛星ぞな。許可求めてる暇はないぞなもし。」
「まあ、やってはみるが、どの衛星?」
「こいつです。ここ。衛星とは言えないが。」
「じゃあ、まあ、ありえないけど。そこに向けて電波を発射してみよう。電文は?」
「これです。『宇宙船さんたちをなぐさめて、供養をしたいです。供養を行ったら雨止めてくれますか。条件を聞かせてください。』
「まるで、小学生のお手紙のような。」
「まあ、やってみてくださいぞな。水没したくないでしょぞな?」
「わかった。時間くれ、いいタイミングでやってみるから。」
「早めに頼むぞな。」
************ ************
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます