第91話 HはHでもHelpの方だがなぁーっ!

~お詫び~

第90話にて、つなぎ達が元の世界へ帰るのは次回更新分に持ち越しとなったとの記述がありますが第91話更新より先に新作を公開することになってしまったことを深くお詫び申し上げます。



   *



「たまには真面目な話をしても良いと僕は思いますけどね」


「つなぎさん!? * より向こうの内容に触れるのはまずいですよ!?」


「てっきり今回はそこに落ちてたのを使うと思ってたので無視しても良いのかと」



※本編始まります ←そこに落ちてたの



「すごいの落ちてたね……まぁ、これも別世界から来た物っぽいし帰る手がかりにはなるかもね」


「そうね、私の勘が正しければこれは事件解決のカギになるわ!」


「確かにこれならどんな扉でも開けられる気がするわ」


※本編始まります をブンブンと振り回すアミメキリン。

どれほど複雑な鍵だろうと破壊すれば開くので実質マスターキーである。


「それは頼もしいね。

つなぎお姉ちゃん、この世界に来た時の場所まで案内してよ」


「そうですね、確かこっちの方ですね」


案内された方へ向かうとそこには古めかしい扉があった。それも大量に。



↓ 元 の 世 界 へ の 入 り 口 は コ チ ラ ↓

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■



「なんか見覚えある気がするわね……」


何故か既視感に襲われるアミメキリン。

一昔前には良くあった光景なので無理もない。

ちなみにだが反転しても裏の入り口などは用意されていない。


「ともかく力ずくで片っ端から開けていくわ!」


棒状の地の文※本編始まりますを振り回しを次々と破壊クリックしていく。

地の文に干渉するのは彼女にとって朝飯前なのである。(第78話参照)


調子良く続けていると開いてない扉が残り一つというところで鈍い音と共に鍵が壊れてしまう。



※本編始ま

     り

      ま

       す



「折れたね」


「折れましたね」


「うっ……仕方ないでしょ!

それに残り一つぐらいならなんとかして開けられるわ!!

これで帰り道が確保できたわね」


そんな保証ものはない……だが言ってしまったからには……どうするアミメキリン!?


「どうするって、決まってるわ。

ここまで来たら力押しよ!」


ナチュラルに地の文を読みつつ最終手段プランAに出たアミメキリン。

■の狭い隙間に力ずくでリンを押し込んでいく。

さりげなく他の三人も押し込むのを手伝っているあたり連携は完璧である。


「ちょっ!?痛っ、無理だって!こんなの入らないよ///」


最近のノルマである意味深発言を達成しましたが後々にも似たような事をするので結果的には無理にねじ込む必要はありませんでした(ネタバレ)


「痛いって言ってるでしょ!!」バキィ!!


なんということでしょう。最後に残った■を破壊するとそこには最高級のギャグ小説『アミメキリンと謎のヒト』に行く為のURLが出てきたではありませんか。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885171827



「ビフォーアフターっぽく言っても私は誤魔化されないよ!

つなぎちゃん、アノンちゃん、50万点減点だからね」


料理とは一切関係ないところで減点される二人。

そんなものは忘れていたという人は正直に手を上げなさい。


「あれ、ということは優勝は....?」


最終得点

つなぎ:0(イエローカード18枚)

アノン:0(イエローカード18枚)

グリフィンドール:10



「グリフィンドール10点!グリフィンドール10点!」


縦に積み上げた じゃぱりまん を棒でバシバシと叩く。


「どうしたんですか、つなぎさん!?」


「良くあることよ、気にすることないわ。

全てのヒトのフレンズが賢いとは限らないのよ」


「苦労してるんですね……

あ、元の世界に帰るならこれを持って行ってください。

私が持ってるよりは良いと思います」


「いいの?こんなに」


アノンからアミメキリンに手渡されたのは18枚ものイエローカード。

現在の相場で換算するとレッドカード9枚もの価値があるだろう。


「はい、元々その場を去る人に手渡す風習があるものだったらしいですし」


何か順序が間違っている気がするが些細な問題である。


「そっか、つなぎちゃん達、もう帰っちゃうんだね……」


「寂しがらなくてもまたいつでも来れますよ」


本当に来れてしまいそうなのが困ったところである。


「失礼ですね。何が困るんですか」


「つなぎちゃんも地の文見えてるんだね。いや、もう珍しくも何ともないけど」


「えっ?何もないと思うんですが皆さんには何か見えてるんですか?」


キョロキョロと周りの様子を伺うアノン。見えないのが普通なのだが何故こうなったのか疑問である。


「アノン、貴女は純粋なまま居れば良いのよ。

さて、帰るわよ?つなぎ」


優しい表情を浮かべ、アノンの頭を撫でた後に気持ちを切り替え、そう言った。


「お別れですね。また会いましょう。I'll be back !」


ルルルタタミルクティーの原液が入った大鍋に飛び込む つなぎ。

水面から腕を出し、親指を立てながら沈んでゆく。


「そんなところから帰るんですか!?」


「いつもこんな感じなのよ。仕方ないわ」


やれやれ、と言わんばかりに肩を竦めたアミメキリンは、つなぎの後に続く様に鍋の中へ入っていった。


「リン、アノン、元気でね。フォースの導きが在らんことを!」


そう言い残すと人差し指と小指を立て、他の指を伸ばしてくっ付けた状態で手を上げて沈んでいく。その手の形はキツネなんですがそれは大丈夫ですかね?


ココンコンココン♪(BGM:ターミネーターのテーマオイナリサマ生歌ver.)




   *




「さて、私もそろそろ行かないとね」


「あ、帰るんですね。ついて行きますよ」


「ごめんね、帰る訳じゃないんだ。ちょっとやらなきゃいけないことがあってね」


「用事ぐらいなら付き合いますよ?」


「いや、これは私がやらなきゃいけないことだから……1人で四神の石板の位置を戻してくるよ」


「あっ、はい。そういうことなら1人で行って下さい」


「切り替え早くない!?」




   *




「……はっ!?なんだか長い夢を見ていた気がするわ」


ロッジにある一室のベッドの上で目を覚ますアミメキリン。

隣では つなぎ が眠っている――フリをしながら匂いを嗅いでいる。


「つなぎ、起きてるわよね?私にはお見通しよ」


いつものセリフを低めのテンションで言い放つ。

珍しく正解なのだがこれは推理でもなんでもないのでノーカンである。


「バレてしまいましたが匂いは嗅げたので問題ありません。なんかいつもより甘い感じがするけど誤差だよ、誤差!」


元の世界に戻って来て日常的な会話が始まったのでここでタイマーストップです。

ミルクティーの水分は完全に飛んでいるが香りの成分はしっかり残っていたようだ。さて、乾燥した感想ですが(激ウマ)、予定よりやりたい放題になってしまったの一言に尽きます。

本家の『アミメキリンと謎のヒト』では最初から濡れぬれでHなシーンがあるので気になった方は今回のサブタイトルを頭の片隅に残しつつ読んでみてくださいね!

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885171827




『アミメキリンと謎のヒト』編 ~完~

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る