第87話 外食感覚の気軽さで(中編)
~全開のあらすじ~
セル巻きの時間だオラァ!!
フハハハ!既にパークどころか世界中のカロリーが吹き飛ぶほどの料理が出来上がっているぞォ!
得点の取引はヤメロォ!(建前) ナイスゥ(本音)
後編に続くと言ったな? あれは嘘だ!
*
「さて、気を取り直して2回戦と行こっか」
勝てたら料理を食べても良いという趣旨などとっくに崩壊しているが勝負は続行される。
やりはじめた事は途中で投げ出さないのが彼女のポリシー……などではなく完全に惰性である。最初に強く当たって後は流れでお願いします(八百長)
――2回戦開始!
~調理中~
「つなぎさん、そっちの調味料取って貰えますか?」
「はい、どうぞ。奇遇ですね、ちょうど僕もそこの黒いのを取って貰おうと思ったところですよ」
「これですか?変わったものを使うんですね?
なんだか完成品を見るのが楽しみです♪」
「仲良くやってるのは良いんだけど嫌な予感がするなぁ……
かといって完成前に何してるか確認するなんて野暮だし……」
嫌な予感が的中し、口直しにならない代物が出される時が迫っていた。
具体的に言うならば次の行の出来事である。
「できました!飲むラー油です!!」
「アノンちゃん、料理対決は協力して審査員にダメージを与えるレイドバトルじゃないんだよ?」
「それぐらい分かってます。
ただ流行に詳しくない私に無茶振りし過ぎなんですよ、もうっ」
「だからってこれは流石に……辛っ!」
顔をしかめるリンの背後にはコッソリと忍び寄るつなぎの姿があった。
「こうなることは計算済みですよ。
辛さの後には甘さ倍増!ナタデココみたいなやつ入りミルクティーです、どうぞ」
「そんなこと言ってどうせホントはナタデココじゃなくてタピオカが入ってるってオチでしょ?そのくらい私にはお見通しだよ」 ゴクゴク
「僕がそんなありきたりなレシピで満足すると思いましたか?」
「えっ?何この食感……?というかまた口の中で動いて……
うっわ、これはちょっと無理」ペッ、ペッ
\謎の生物(?)ルルルタタ入りミルクティー/
説明しよう!
ルルルタタとはよく分からない生物(?)である。
詳細は謎に包まれている。
とにかく今回重要なポイントは
ルルルタタ
という一点のみである。
「つなぎちゃん、今のは不味かった。不味かったよ!!
アノンちゃんもまだマシとはいえ悪影響受けすぎだからね!」
「簡単に
「満足されてしまう懸念があったので……」
「ホラ、今度は不親切な仕様を押し付けてくる運営みたいになってる!
つなぎちゃんの暴走をなんとか抑えないと……
だけど一体どうすれば……?」
「お困りのようね!」
「この声はまさか!?」
「困った時は推理で解決!名推理といえばレベル8!!
名探偵アミメキリン、只今参上!」
無駄に演技がかった登場をするアミメキリン。
この流れのまま無表情でパラパラを踊って貰いたいところである。
「つなぎ、いつまでも食べてないでそろそろ帰るわよ」
「つなぎさんの世界のアミメキリンさん!?
まだ料理対決の途中なのに……こうなったらこっちの世界のアミメキリンさんをぶつけます。同じフレンズなら倒せるはずです!」
「それだと相討ちにしかならないんじゃないですかね?」 モグモグ ムシャムシャ ......
「話は聞かせて貰ったわ!
推理力で互角の相手が居るなら望むところよ!
あのフレンズ……確かに私にそっくりね。この如何にもキリンと分かるスタイル、存在感……そして、言動を総合的に判断すると――貴女、ケープキリンね?!」
「本当に話聞いてました?」
アミメキリンに対しては若干ゃ辛辣なアノン。普段から話を聞いてくれてないので仕方ない。
「残念ながら私はアミメキリンよ。
そういう貴女の正体は――推理するまでもないわ、歴戦王キリンね!」
「このアミメキリンちゃんも大概ヤバいね」
舞台が元の世界と異なる為、かしこさブーストの効力は一時中断している。むしろ時差ボケやら何やらでマイナス補正すらある。
それにしてもこのアミメキリン、ガバガバである。
そんなゆるい空気も慌てた様子のタイリクオオカミの一言で一変する。
「
次回、どんな姿でどのような能力を持っているか何故か既に分かってしまうセルリアンとの激戦が繰り広げられる――
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