第53話 日常
いやー、面白い子がいるもんだね。
あんな不思議な料理を無自覚で作っちゃうなんて普通じゃないよ。
え?アレを見てたらお腹がすいた?
しょうがないなぁ……ちょっとジャパまん貰って来るから待っててね、セーバルちゃん。
※このやりとりは前主人公、リンの日常を軽く掘り下げる為の演出であり、今後のセーバルの活躍を保証するものではありません。ご了承お願い致します。
*
SAN値直葬の料理にダブルノックアウトを食らった博士達。
ギャグ展開時であればどんな致命傷も完治する“1話跨ぎ療法”によって今ではピンピンしている。
しかし、そこに現れたのは、
「お待たせしました。
トールバニラソイアドショットチョコレートソースノンホイップダークモカチップクリームフラペチーノボチヤミサンタイヤサイマシマシカラメマシアブラスクナメニンニク
です!」
なんということでしょう。
図書館にあった食材が、この通り謎のデザートと化しているではありませんか。
刺されているのは恋人用のストローと、ここにも
誰もそんな料理など待ってはいない。
だが自棄になった長は格が違った。
見ただけで胃が重くなるようなデザートを2人で掻き込み始めたのだ。
~ラップパート~
余計な配慮に苛立ちながらハイペースに食べ進める2人。
半分も無くならない内にペースが落ち始めた。
ここまで来たならもはや意地の張り合い、そして愛。
底の方は、そこそこ甘々。多分、砂糖。
問うべきは豆乳を投入した理由。
僅かに入れたお酢の風味が
壮絶な味付け、隠し味は“情熱”と饒舌に語るアノン。
~ラップパート終了~
なんだかんだでデザートまで完食した2人。
精神的ダメージが大きすぎたため、今後アノンの料理を口にする事はないだろう。
一方、アノンの料理は不味い事で噂になり、怖いもの見たさで挑戦するフレンズが時折現れるようになっていった。
余談ではあるが、初見で「これは……トールバニラソイアドショットチョコレートソースノンホイップダークモカチップクリームフラペチーノボチテンシヨンタイヤサイマシマシカラメマシアブラスクナメニンニクね!間違いないわ!!」と、ある意味で凄まじい推理力を発揮したフレンズも居たそうだ。
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