第32話 忘れかけていた事
~前回のあらすじ~
コウテイはエロい。
異論は無いよね?
ん?急にあらすじとか言い出すのはメタくて違和感があるって?
今更だけど、わりとなんでもありだよ。
私、
*
夢を見ていた気がする。
プリンセスが見ているような、将来やりたいことではなく、寝ている間に見る、夢。
内容は、きっと大したことではない。
覚えていることは、居るはずもない誰かに向かって「コウテイはエロい」と主張していたことだけだった。
それはともかく――暑い。
私は今、コウテイに抱き締められている。
それはもう、コウテイペンギンが卵を温めるような感じで。
気温が体温より高いならくっついた方が涼しい理論は当てにならないことが証明されてしまった。
でもまぁ、もう少しこのままでコウテイの柔らかさを味わうことにしよう。
のんびりくつろぎながらバスに揺られること数十分。
かつてのアトラクション ‘地下迷宮’ の入口に到着した。
入口には一本歯の下駄が挟まっている。
「これがあるってことは居るってことだよね。
ツチノコー!遊びに来たよー!」
「オ゛ワ゛ァ゛ッ゛! ?何だコノヤロー!?
って、サーバルとかばんじゃないか。それに、何故此処に居るかわからんがコウテイと、最近噂になってるリン……だよな?」
引き籠ってるのに情報通だね。
多分、新手の
「ふふーん、私も結構有名になったんだねー。
そういえばツチノコ。今、トキは一緒じゃないの?」
「まぁ、全然良い噂ではないけどな。
何でそこでトキが出て来るんだ?
この前、遊園地で歌を聞いて 個性で良い歌だな とは思ったが、それ以来会ってすらないぞ?」
あれ?ツチノコってトキと仲良いって聞いた気がしたんだけどね。
おかしいなぁ……
――この後、若干の違和感を覚えつつも、ツチノコの言う ‘遺跡’ について、知っている事を解説しながら探索していった。
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