第14話 ゲームは1日にしてならず

図書館を出発してから半日程で、私達は雪山にある温泉宿にたどり着いた。

かばんちゃん達が前に来た事があったことも手伝って、しっかり準備を整えらたのが最大の要因だろう。

前はバスが途中で進めなくなって大変だったとか……。

今回は図書館から毛布や新聞紙を拝借「ちょいちょいなのです」して来たからサーバルちゃんも寒くなかったみたい。


かばんちゃんの計画よりもスムーズに宿までたどり着いた事で、私は今、有意義な時間を過ごす事ができている。


「ねぇ、もう一回、ゲームしよ?」


「もう……。先にお風呂入っちゃいなさい!」


キタキツネに格闘ゲームで熱戦を繰り広げ、何度も再戦していると、流石にギンギツネからストップがかかった。

駄々をこねるキタキツネと世話を焼くギンギツネ、二人を見て苦笑いのかばんちゃんと微笑ましい様子を見て朗らかな笑みをうかべるサーバルちゃん。

それぞれいろんな個性があって、笑い合える。

これが体感できただけでも旅に出た価値がある気がする。


さて、キタキツネとの決着は、後でレースゲーム対決でつけるとして、ギンギツネの言うとおり、そろそろお風呂に入らないとね。

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